金子千尋2軍投手コーチ 山崎福也の2軍登板を評価「今は自分の特徴を知った上で投げられている」
山崎(右写真)の2軍登板を評価した金子2軍投手コーチ(左写真)
14日の2軍楽天戦で5回8安打4失点
日本ハムの金子千尋2軍投手コーチ(41)が、2軍調整中の山崎福也投手(33)をサポートしている。左腕は先発した14日の2軍楽天戦(鎌ケ谷)で5回を投げ、8安打4失点を喫したが、同コーチは「結果はもちろん大事なんですけど、一旦、結果よりも何をやるか、というところにしっかりフォーカスしている」と問題視しなかった。
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結果が必要になるタイミングもあるが、結果だけを求めていては成長につながらないことがある。金子コーチは「僕らが結果を求めてしまうと、選手は本当にやりづらくなっちゃうと思うので、時期を分けてですね。やりたいことをやってから、次はそろそろ結果を出しに行こうか、みたいなことも考えながら、やっていってもいいんじゃないかと思っています」と指導法の一端を明かした。

何で抑えられたのか しっかり考えることが大切
山崎の投球内容を振り返るときも、結果に至ったプロセスに着目する。「もちろん相手がいることなので、全てうまくいくかといったら、そういうわけじゃない。そこで打たれる、打たれないの話をしていたら、何もできなくなる。打たれたら、じゃあ次、どうしようか。抑えたら、何で抑えられたのか。そういうところをしっかり考えながらやることが大切。もちろん、きょう(14日)もバッターを抑えることを考えながらやっていましたけど、福也の課題であるところもしっかり意識しながら投球できていたと思うので、結果的には4点取られましたけど、やりたいことはある程度、できていました」と評価した。
山崎本人は悔いた3ラン被弾 金子コーチは…
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山崎自身は、五回に喫した3ランを悔やんでいたが、金子コーチは気にしない。「やっぱり最後に打たれてしまったということで、そこにばかり目が向いてしまうと思う。そりゃあ、打たれない方がいいんですけど、打たれるにしても、何で打たれたのか、理由をしっかり考えることが大事。あとは福也にも言いましたけど、良かったところがあるので、そこをしっかり続けられるように」と、ポジティブな要素を把握し、継続することの大切さを説いた。
14日の2軍楽天戦に登板した山崎
もうちょっとゴロを取れたらもっといい
続けて、具体的に良かった部分にも言及した。「新庄監督の方から言われているチェンジアップの腕の振りだったり、フォークボールだったり、変化球の精度。もともと、悪いわけじゃないので、『どこに、どのタイミングで、何を投げるか』というところを今はしっかり、自分の特徴を知った上で投げられている。その辺は良かったんじゃないかと思います。三振も取れましたし。きょうに限ってですけど、もうちょっとゴロが欲しかったなというのはありますね。それはもう、相手バッターもいるので、そうなれば一番良い、という感じです」
長所を本人に自覚させるのも大事
金子コーチは指導の際、データに基づきながら、あいまいな言葉を使わず、なるべく直接的な表現を選ぶ。ただし、選手の考えを否定せず、逆に長所に気づかせるような作業に注力している。「良いものは良いと、はっきり言わないと選手も理解しようとしない。何で、この球良いのに使わないの? という話はしっかり伝えているので。『そんなに良かったんですね』と、そこで気づく選手もいる。福也も実際そうだった。良いものを本人に分からせることも大事だと思います。ダメなものはダメとは、あんまり言わないです。ダメなものに対しても、じゃあ使い方を考えたらもっと良くなるかもしれないね、とか、僕は基本的には全部、否定したくない」
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山崎は金子コーチからの指導を「もう、答えが真っすぐなので、分かりやすいです」と歓迎した。シーズンは最終盤。91番を背負う、かつての沢村賞右腕は、逆転優勝の力になるべく汗を流す背番号18へ、「そう(優勝の力に)なれるように、手助けしたいなと思います」と温かいまなざしを向けていた。
