道産子・政田夢乃が首位に1打差発進 2年目のジンクス払拭だ【女子ゴルフ・ミネベアミツミレディス】
初日、首位と1打差でフィニッシュした道産子の政田(左)=撮影・西川薫
■ミネベアミツミレディス北海道新聞カップ第1日(7月10日、札幌・真駒内カントリークラブ空沼コース、6688ヤード、パー72)
道内初戦が開幕。プロ2年目の政田夢乃(24、なないろ生命)が6バーディー、1ボギーの67で4位タイ。政田の北海学園札幌高の2学年後輩の内田ことこ(22、加賀電子)が66で首位タイに立った。
高校後輩の内田ことこが首位タイ
7月28日生まれの夏女が、いよいよ本領発揮だ。インスタートの11番から3ホール連続でバーディーを奪うと、前半だけで5つ。後半の2番で1つスコアを落としたが、8番で再びバーディー。後続が伸ばすことができず、今季最高の4位タイでホールアウトした。「春先とか冬場はあんまり好きではなくて、北海道に住んでいた頃からずっと春先はダメで。夏になってようやく振れてきて良くなる感じが多い」。首位に1打差。絶好のスタートダッシュを決めた。
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地元・札幌で〝2年目のジンクス〟を振り払う。ルーキーイヤーの昨季は、プロデビュー戦でいきなり8位タイ。20試合に出場し、NEC軽井沢72の2位タイを最高成績に、トップ10が5回で、予選落ちは2回のみ。年間表彰でベストプレー賞に輝くなど、今季のさらなる飛躍が期待された。
オフの筋トレで飛距離が10ヤード以上伸びた政田
オフの猛特訓で飛距離アップしたものの
ところが初の開幕戦から4戦連続で予選通過も、16試合を終えてトップ10入りはなく、直近の3週連続など、予選落ちが7度と半数近くを占めた。理由はオフのトレーニングによる飛距離のアップ。キャリーで10ヤード以上伸びた半面、左右へのブレが大きくなった。諸刃の剣となった飛距離向上だったが「先週までショットがすごくブレていたので、いろいろ考えることが多くなってしまって」。シンプル思考に徹することで、ショットに精彩が戻った。
バーディー増産に結びついた英断とは
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さらに〝エースパター〟に戻したことで、バーディー増産につながった。ここ5試合は、高麗芝のコースに合わせて、ヘッド形状は同じだが、シャフトとヘッドをつなぐネック部分の形状が違うタイプのパターを使っていたが、道内特有の洋芝に合わせて変更。「どちらもいいパターですが、小学校の時からずっとクランクネックを使ってきてたので、打ちやすい」。この決断が、功を奏した。
エースパターに戻してバーディーラッシュを演じた政田
「ゆめのサンタ」として交流した園児らが応援に!
小さな大応援団が駆けつける。政田は2月、社会貢献活動として「ゆめのサンタプロジェクト」をスタートさせた。室蘭市の幼稚園など2カ所の園にゴルフ入門編として知られるスナッグゴルフの用具一式をプレゼント。その時、交流をした園児や保護者40人以上が、週末に合わせて来場予定。「応援してくださる方がたくさん来てくれて、気合が空回りしなければいいな、と心配になるぐらい気合は入ります」。子供たちの声援を力に変える。
23年の第1回大会は、小祝さくら(27、ニトリ)、菊地絵理香(36、ミネベアミツミ)、宮澤美咲(22、HESTA大倉)が初日から最終日まで同組で優勝争いを演じ、小祝が初代女王に輝いた。「地元で勝つことが一番の目標で、真駒内カントリーは(高校時代に)部活でよくしてもらっていたので、すごく懐かしい感じもありますし、今トップの内田ことこは高校の後輩でもあるので、優勝争いできたら、楽しいっていうか、うれしい」。今年は北海学園札幌コンビが、地元ファンを盛り上げる。

■7バーディー、1ボギーで初の初日首位に立った南幌町出身の内田ことこ(22、加賀電子)
「ショットも良かったですし、パターもいい距離が入ってくれたので、良かったと思います。調子はずっと良くて、でもコースに出るといろいろ考えすぎて、ミスが出たりしていたので、今週はコースに出たらシンプルにあまり考えすぎないことを意識してます」
1番ホールでティーショットを打つ内田=撮影・中本翔
■プロ3試合目で1アンダー発進の江別市出身のアマチュア・島田ゆら(東北福祉大3年)
「きょうはパターが良くて、ショットもいいところにつけてくれた。あしたにつなげられたら。予選突破はしたいですけど、意識しすぎずに、自分のプレーをできたらいいな。プロの試合に出られることはなかなかないので、この機会を楽しんで、自分のゴルフをできるように、ちょっとでも成長できるように頑張りたい」
初日を1アンダーでまとめ、初の予選突破圏内につけたアマチュアの島田ゆら