北星大付が甲子園出場の東海大札幌高を下し南大会へ 背番号10の畠山大輝が好リリーフ【南大会札幌】
東海大札幌高に勝利し、ガッツポーズする北星大付の畠山投手=撮影・十島功
■全国高校野球選手権南北海道大会札幌支部予選(6月30日、札幌円山ほか)
▽Dブロック代表決定戦 北星大付4-3東海大札幌高
センバツ出場校に土を付ける大金星
北星大付の畠山大輝投手(3年)は、最後まで仲間を信じて腕を振った。1点リードの九回2死一、三塁。一打同点、長打が出れば逆転サヨナラ負けの場面。相手はセンバツ甲子園で1勝を挙げた東海大札幌高打線だが、臆することはなかった。最後は直球で押し込み、左飛に仕留めると、マウンド上で喜びを爆発させた。センバツ出場校に土を付ける大金星。その立役者は間違いなく畠山だった。
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緊迫のマウンドに早く立ちたかった
序盤から緊迫した展開が続く状況だったが、畠山には不思議と変な緊張感はなかった。むしろ、マウンドに上がりたくてしょうがなかった。「自分は早く投げたいと思ってました。めちゃくちゃ良い試合だったので、自分もそのマウンドに立ちたいと思って、ブルペンにいました」。
七回から登板し、好リリーフを見せた北星大付の畠山
ピンチの連続も仲間を信じ3回0封
その待ちわびた登板は七回から巡ってきた。外角中心に組み立て、決め球も高めに抜けないように細心の注意を払っていたが、相手は昨秋の全道王者。簡単な打者は1人もいない。七回無死二塁、八回1死二、三塁、九回1死三塁とピンチの連続。ただ、後ろには頼りになるチームメートがいる。その仲間の存在が自らの背中を押してくれた。「自分らは本当に全員でやってきたので、支え合ってカバーし合って何とかなったかなと思います」(畠山)。現に七回1死二塁から左前打を許したが、左翼手と三塁手の完璧な中継プレーで得点を防いでくれた。
九回先頭で出塁して勝ち越しホーム 歓喜もつかの間…
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そんな仲間に負けじと、畠山も勝利への道筋を切り開いた。同点の九回、先頭で打席を迎えると中前打で出塁。犠打と内野安打で三塁まで進むと、最後は暴投で決勝のホームを踏んだ。歓喜に包まれたのもつかの間。「九回裏をどう抑えるかを考えてました」。余韻に浸ることなく、頭をすぐさま投球に切り替えた。そして、この夏一番のジャイアントキリングを巻き起こした。
九回、決勝のホームを踏み、喜びを爆発させる北星大付の畠山
積極性を出すために全球打ちで練習
チームとしても、春から夏にかけての鍛錬が実を結んだ。好投手を打ち崩さないことには南大会の道は切り開けない。試合でストライクを簡単に見逃しては相手のリズムに持ち込まれるため、積極性を植え付ける必要があった。そこで、ストライクゾーンの球を打ち返す「全球打ち」をメニューに取り込んだ。この日も積極的にスイングをかけた。東海大札幌高の好投手・矢吹太寛(たお)投手(3年)、高橋英汰投手(3年)に11三振を喫した一方で、9安打を浴びせて4得点を奪ってみせた。
まだ通過点 全員で勝っていきたい
3年ぶりの南大会。甲子園まで、あと4試合だ。「自分らは甲子園を目指してやってきて、本当に通過点なので、一戦一戦、確実にチーム全員で勝っていきたいと思います」(畠山)。センバツ校を沈めたチームワークで、初の甲子園出場をつかみ取る。
全校応援の後押しもあり、3年ぶりの南大会進出を決めた北星大付
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