北星大付が3年ぶり南大会に王手 逆転打の5番・古矢が打席で笑みを浮かべた理由とは【南大会札幌】
北星大付の5番・古矢は一回の打席に入ると、北海学園札幌の浜田投手と笑顔のやりとり=撮影・西川薫
■全国高校野球選手権南北海道大会札幌支部予選(6月27日、札幌・円山ほか)
▽Dブロック準決勝 北海学園札幌2-5北星大付
昨秋に全道8強も今春は支部で敗退
昨秋の全道8強の北星大付が5-2で北海学園札幌を突き放し、3年ぶりの南北海道大会進出へ王手をかけた。先制された直後の一回2死一、二塁で、5番・古矢皓樹中堅手(3年)が中越えの逆転2点二塁打を放つなど2安打2打点をマーク。昨秋は8強入りも、春は支部代表決定戦で敗退。勝負弱さを克服し、春夏通じて初の甲子園へ突き進む。
【道スポが全部読める! お得な年払いプラン】
一回に逆転二塁打
北星大付の5番・古矢は一回2死一、二塁で逆転の2点適時打を放った
古矢の放った大きな放物線が、追い風に乗ってぐんぐん伸びていった。一回に2者が生還する逆転二塁打。「チーム全体が、夏の初戦っていうことで緊張もあった中で、自分は2年の時から出させてもらっていたので、自分がしっかりあの流れを変えよう」と見事に主導権を引き寄せ、二回に追いつかれはしたものの勝ち越しは許さなかった。
浜田と最初で最後の対決でニヤリ ○○対決を制して塁上でドヤ顔
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
逆転打の直前、打席に入った古矢がニヤっと笑みを浮かべた。同時にマウンドの北海学園札幌・浜田太一投手も微笑で返した。実は2人は札幌元町中時代の同級生。古矢は硬式の札幌東リトルシニアで外野手。浜田投手は中学軟式のエース。「仲は良かったです」。公式戦3年間で、最初で最後の対決に自然と笑みが湧き上がった。変速左腕だったが、手の内は分かっていた。「下のボールは手をつけないで、ああいう(変速の)ピッチャーだったので。そのボールに手をつけたら術中にはまっちゃうと思って。少しゾーンを下げて、少し甘く入ったのを全部(狙って)いこうと思ってました」。元同級生対決を制して二塁の塁上でドヤ顔だ。
最後の夏に甲子園へ行くために
昨秋の準々決勝、札幌日大高戦。五回まで4-0でリードしていたが、守備のミスが重なり、逆転負けした。「点数を取れて、自分たちは勝てるって焦りすぎてしまって。自分たちのやるべきことができなくて、悔しい結果になってしまった。今年、本当に甲子園に行くために冬からしっかり準備してやっていきました」。
意気揚々と春の大会に臨んだが、代表決定戦で札幌光星に1-2で惜敗。古矢は3安打1打点と一人気を吐いていたが、残すは最後の夏のみになった。「甲子園へ行くための負けだった。あそこで鼻を折られて、見つめ直して、夏に挑むことができている。一戦一戦、必死に本気で甲子園」。敗戦を成長につなげ、最後の最後に勝者になる。

【道スポが全部読める! お得な年払いプラン】