連載手記『道』 清宮幸太郎が選ぶチームNo.1 直球、守備、面白いのはやっぱり… 意外なあの人も?
チームの各部門ナンバーワン選手を紹介した清宮幸=撮影・松本奈央
大人気の連載手記は今年で3年目に突入!
道新スポーツデジタルと北海道新聞で掲載している日本ハム・清宮幸太郎内野手(26)の連載手記『道』は、今年で3年目に突入します。2025年シーズン第1回は、チームの各部門ナンバーワン選手を挙げてもらい、その理由を明かしてくれた。項目は【直球】、【変化球】、【バッティング】、【守備】、【走塁】、【かっこいい】、【かわいい】、【面白い】、【頼りになる】。納得のあの選手から意外な名前も!? 清宮幸ならではの視点をお楽しみください。
※連載手記『道』は、北海道新聞の紙面でも要約版がお読みいただけます。今回は7月1日付の新聞に掲載します。
伊藤大海も自身のコラムでNO.1を紹介
6月23日に掲載された(伊藤)大海さんの掲載コラム『大海の部屋』で、ファイターズの選手について語っていましたね。僕もチームメートを紹介したいと思います。
【直球】 北山亘基投手
「誰だろうな…。同い年だし、北山にしといてあげます。上から叩きつけるような真っすぐじゃなくて、リリースポイントは低め。そこからグワーって吹き上がるような軌道なので、打者は空振りしたり、ファウルになったりするんだと思います。僕は、昨秋の日本代表合宿のライブBP(実戦形式の打撃練習)で打ってるんで。まあまあっす(笑)。あいつはショートゴロって言ってますけど、あれは完全に抜けているのでヒットです」
直球ナンバーワンに選ばれた北山(左)
【変化球】 加藤貴之投手
「加藤さんのフォークってやばくないですか。だって、真っすぐが139(キロ)とかで、フォークは137(キロ)とか出るんすよ。どういうこと!?みたいな。意味分からないわって。ほぼ(球速)一緒じゃん、そんなの運ゲーじゃんみたいな。あれは打てない、凡打になるわって思いますね。あと、大海さんと同じ答えですけど、河野さんのカット。実は、僕が生み出したと言っても過言ではないんですよ! 4年前に、河野さんとキャッチボールをしていた時、当時はあまり投げていなかったカットを投げてきたんです。キレがありました。ほかの変化球は山なりに曲がる感じだったんですけど、カットは真っすぐの軌道からクっと曲がった。『これ絶対もっと投げた方がいいっす!』って言ったんです。河野さんがカットを投げるたびに、僕、インセンティブ(報奨金)もらってもいいくらいです」
変化球ナンバーワンに選ばれた加藤貴(左)
【バッティング】 山崎福也投手
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「毎回、久々の打席で、なんであんなに打てるの?って不思議です。僕なんか、久々だとバットを振り始めるタイミングが分からないし、距離感つかめないし、絶対に打てないですよ。あと、バッティング練習すごいじゃないですか。(フリー打撃で)6連発くらい打っていた。フォームもキレイですよね。(打撃を)一番、楽しみにしている。ウキウキですよね」
6月7日の交流戦・DeNA戦、七回1死満塁で2点打を放つ山崎
【守備】 山県秀内野手
「山県じゃないですか。うまいでしょ。アレは。もう、だいぶ前から(早大野球部の)弟から、すごくうまい人がいるという話をずっとされていて。言っていること分かったでしょ?と、この前も言われました。三遊間は全部(打球を)捕ってもらって(笑)。お願いします、カバーしてくださいって。球出しが速いっすね。すごく特徴的。どんな体勢でも投げられるっていう。(笑顔も)あどけないですよね」
守備ナンバーワンに選ばれた山県
【走塁】 フランミル・レイエス外野手
「イソさん(五十幡)! でも、レイエスも意外と速いですよ。試合前のアップの10メートルダッシュ。あの距離は速いです。あの距離だと(周りと)勝負できていますね。前は痩せていてめっちゃ細かったんですけど、細い時からあの走り。OL走りです(笑)」
走塁ナンバーワンに選ばれたレイエス
【かっこいい】 上川畑大悟内野手
「かっこいい人は上川畑大悟さんじゃないですか。浅間さんと大悟さんの〝大ちゃんず〟。(上川畑は髪が)長いのも好きでしたし、なんで切っちゃったのかな~って。普通にビジュ(アル)もいいし、プレースタイルもかっこいいし。守備うまくて、かっこいいですよね。寡黙なイメージがありますが、熱いですからね。喜怒哀楽というか、『喜』あるので。打ったらガッツポーズするし、誰かが打ったらベンチでうわ~ってなるし。ファッションもアメカジ系で似合っているし、すごい好きです。」
かっこいいナンバーワンに選ばれた上川畑(右)と浅間の〝大ちゃんず〟
【かわいい】 山本拓実投手
「やまーん。雰囲気がかわいい。(理由は)皆さんと一緒って感じです。あと、めっちゃ足速いですよ。ピッチャー陣だったら一番、速いじゃないですか。(伊藤)大海さんも速いですけど、足速い人、やまーんでもいいかも。(俊足に)見えなくないですか? かわいいけど、足も速い」
かわいいナンバーワンに選ばれた山本拓(右)
【面白い】 加藤貴之投手
「加藤さん! おはようございますと言ったら、必ず(キヨダンスしながら)ういいい~ってやってきます。キヨダンス。さっきもやられました(笑)。ずっとふざけています。あと、浅間さんも面白いですよ。知識量がすごいですね。幅広い。よく出てくるな、その言葉って。何かと何かを結び付けるのがうまい。お笑い好きだし。あれは、モテますよね」
面白いナンバーワンに選ばれた加藤貴
【頼りになる】 宮西尚生投手
「ミヤさん。やっぱり何回も苦しいところで抑えてくれて、中継ぎの人とか打たれちゃう時とかも、ミヤさんが声かけるんですよ。そういう意味で精神的な支えになっているんじゃないかなと思いますね。(チーム)最年長だし、存在が大きいと思います。トレーナールームで、ミヤさんが(後輩に)何て声かけようかなと言っているのをよく見ますね。暗いテンションじゃなくて、いつも通りの明るい感じで『あれはしゃーない』と言われたり、そうやってミヤさんに言われたら、切り替えられるじゃないですか。そっか、打ったバッターが良かったか、となる。そういう意味ではすごいなって思いますね」
昨年のクライマックスシリーズで勝利を喜ぶ宮西(左)と清宮(中央)