《熊本戦前日》主体性を持った組織が勝つ。そういうチームになりつつある《岩政Talk》
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「大木さんが何年も(監督を)やられている。毎年チャレンジをする方。大木さんの哲学が浸透しているチームという印象です」
―後半戦は良い流れでスタートした。熊本戦のポイントは
「ポイントはいつも、あってないようなもの。2週間の中断期間をチームとして良い時間にできたと結果で証明しなければいけないタイミング。最初に1週間で3試合あって、全て複数得点が取れたのはチームとしての自信になっている。準備したことを出せば、こうなると変化が見られている。あしたもそれを出せれば次につながっていく」
―前半の戦い方を課題にしていた
「6月は人が変わったので、そんなに問題は出てない。みなさんには根深い問題という曖昧な伝え方しかできませんが、それ自体は選手たちの取り組みと新戦力の加入、起用する選手の変化によって、1つ崩れたらドミノ式にゴール前まで入られるシーンは今治戦から出てきてない。僕は結果で全てを評価するつもりはない。今治戦で前半に失点したのは別の現象。天皇杯は戻ってしまったことがあったけど、今のメンバーで同じ事が起きるとは思ってない。今の攻守の形を90分出し続けることが大事。展開は紙一重で進んでいくと思うので、取り切るところで取り切って、相手に取らせないことが結果に関わる」
―多くの観衆が見込まれる。サポーターへ
「ここまで、いろいろな葛藤の中で前半戦を見られてきたと思います。僕はチームが進んでいるという言葉を使い、前半戦の最初からチームをつくり替えないといけないという話をしてきた。現場の人間は時間との戦いの中で生きていて、どのタイミングで見せられるかということに向き合ってきたつもりです。選手たちはサポーターの皆さんのおかげで苦しい状況を前向きに捉えながら進んできて、形をつくり始めて結果も出てきている状況。最初の4連敗のように最下位からスタートして後半戦に向かっている。3試合が終われば中断してパワーを貯められるので、ここが勝負所。共に戦っていただきたいと思います」
―中島がJ3群馬へ移籍すると発表された。どんな言葉で送り出したか
「頑張って来いよ、と一言伝えました。彼には出場機会が必要。前半戦は彼を起用して勝った試合が多くない。それは彼に突きつけられた課題。そこに向き合ってチームを勝たせる選手になってほしい。そうなればまた札幌の力になってくれる。良いチャンスだと思います」
―監督がW杯メンバーの時に(熊本の)大木監督がコーチだった
「大木さんは当時から変わり者で、僕も変わり者。代表メンバーの中でもより多く話をした。僕は大木さんに興味があって、頻繁に話をしにいきました。1回、飛行機で隣の席になったことがあって、いろいろ話をした覚えがあります。大木さんの好きなラツィオの話をして、そこにルーツがあるんだなって。僕が大学3年で初めて練習参加したのが清水エスパルス。そのときの監督が大木さんだったので、ご縁は深い。いろいろ勉強させてもらった監督さんです」
―非公開練習は選手の勝ちたいという思いの表れ
「選手発信でこういう声が出てきたなら、できるだけやらせてあげようということで3日前ぐらいにドームの方にお願いしました。スタッフも含め、みんなで協力して進めました。前半戦から徐々に選手たちはいろいろなことと向き合っている。2、3年前のチーム状況から、昨年は一気に降格を味わった。実際に昨年は得点も取れず、失点も多かったから降格しているが、人の記憶はバイアスが掛かっているので、いろんな見方で選手たち自身で苦しんでいた部分がある。我慢の時間がありましたが、向き合ってきたからこそ今は彼らの時間になっている。終わった後も選手たちはボードを片手に話していた。僕はこういうシーンが好きなので、もっともっとやってほしい。主体性を持った組織が勝つと思う。そういうチームになりつつある。その1つのエピソードとして、きょうの非公開の進言がある。これが結果につながると、選手たちの自信になる。今はターニングポイント。勝たせてあげたい」
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