柳川大晟 リーグ戦再開後も守護神熱望 不運も自らの責任? 三振に執着する理由はー
6月22日の交流戦最終戦の試合前練習、新庄監督(右)に声をかけられる柳川
交流戦6試合に登板 防御率0.00の2セーブ
日本ハムの柳川大晟投手(21)がリーグ戦再開後の守護神定着に燃えている。
安定感が増した投球で首脳陣の信頼を勝ち取り、交流戦の終盤は抑えを任されて2セーブをマークした。たぐり寄せたチャンスは逃さない。4年目の育成出身右腕は、三振にこだわり、チームの命運を握る仕事と向き合う。
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「最後にみんなが集まってくる感じが好き」
4月上旬の1軍昇格後、ビハインドの局面を含め、さまざまなシチュエーションで登板してきた。結果を積み上げると、大事な持ち場を託されるようになった。重圧がのしかかる役回りも、望むところだ。
「抑えをやりたい気持ちは強いです。九回を抑えて、最後にみんなが集まってくる感じが好き。そこにやりがいがある」と訴えた。
6月21日の中日戦、九回を無失点に抑え、チームメートに迎えられる柳川(中央)
昨季とは異なる心持ち
育成から支配下契約を勝ち取った昨季、新庄監督に抜てきされ、抑えを経験。8セーブを挙げている。当時は、怖い物知らずのまま、腕を振っていた。1年過ぎて、その難しさ、重みを理解した。
「去年は流れ、勢いでやっていた。今は冷静に一球一球、整理しながら投げられるようになりました」と自らの成長に触れた。
理想のピッチングスタイルとは
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150キロ台中盤の直球と落差のあるフォークが武器だ。理想とするクローザーのイメージは明確で「やっぱり三振を取れるピッチャー」と強調。さらに踏み込んで「エラーが起きるのはみんな嫌だと思うんですけど、それをなくしたかったら三振を取ればいいと思う。終わってから『あのエラーがなかったら』と悔やむこともあると思うんですけど、打たせてしまった自分のせいだと思う。リスクを減らすためにも三振を取ればいい」と頼もしく言ってのけた。

前に飛ばすことを許さない。アンラッキーさえも排除する圧倒的な投球を思い描く。1軍のリリーフ陣では最年少だが、勝敗の責任を背負う覚悟と気概がある。
人材豊富なリリーフ陣
ただ、リーグ戦再開後のセットアッパー、抑えは流動的だ。
加藤投手コーチは「固定はしないと思います。抑えも相手の打順を見て、左が多ければ宮西の可能性もあるし、(右が多ければ)玉井もいる。当然、柳川もいますが、河野も(田中)正義も(斎藤)友貴哉もいる。七、八、九回はそのあたりをうまく使いながら、ということになると思います」と見通しを明かした。
25日の練習中、投手・捕手陣でのサイン確認に参加する柳川(左端)
激しさを増すV争いの中「最後まで抑えができたら」
決して柳川も楽観視はしていない。ここからが正念場と位置付け「(救援)失敗もすると思う。その次の試合で切り替えて、投げ続けること。最後まで抑えができたら、うれしい」と先を見据えた。
間もなくシーズンの折り返し。強気の投球スタイルを崩さず、チームに欠かせないピースとなる。
