戦列復帰・パクミンギュが交わした同志との約束 「寂しかったけど、もう大丈夫。今は〝ゴニロス〟では…」
前節の今治戦で約2カ月ぶりに戦列復帰したDFパクミンギュ。親交の深い金健熙との別れを惜しみつつ、日本での活躍を誓った
■6月19日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌のDFパクミンギュ(29)が19日、札幌市内で行われた全体練習に参加し、第20節・藤枝戦(21日、藤枝総合運動公園サッカー場)へ向けて調整した。4月の同戦で左膝を負傷した背番号3は、前節の今治戦で約2カ月ぶりに戦線復帰。左サイドの要を担う男は「自分の持っているストロングポイントは運動量。そこで少しでもチームに貢献できれば」と後半戦の巻き返しを誓った。
今治戦フル出場「問題なく走ることできた」
豊富なスタミナを生かし、ピッチを縦横無尽に駆け回る。今治戦では激しい上下動をいとわないタフネスさを、これでもかと見せつけた。痛めた左膝の状態は万全で「久しぶりに試合に出られて率直にうれしかった。問題なく、よく走ることができた」と久々の実戦に上々の手応え。次戦もハードワークを重ねる構えだ。
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約2カ月間の離脱はキャリアで初めての経験だった。今季はシーズン序盤にも右ふくらはぎを負傷するなど、多くの時間をリハビリに費やした。自らが不在の期間、チームが低空飛行を続けたことに「札幌の一員として勝ってほしいと思っていたので、勝てない状況が悔しかった。試合を外から見て、自分が復帰したらチームの助けにならないといけないというモチベーションを持って過ごしてきた」と強い責任を感じていた。
新戦力・宮と浦上と最終ライン組み「…が早い」
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フル出場を果たした復帰戦では、新戦力との連係に大きな手応えを得た。6月の特別登録期間に加入した宮や浦上と最終ラインを形成し「2人とも良い選手で適応、慣れが早い。闘志あふれるプレーのDFは自分にも合う。自分の役割を果たす、良いファイターだと思う」と、対人戦の強さを絶賛した。
プロフェッショナルの世界では、寂しい別れも訪れる。今回の特別ウインドー期間中には、金健熙の退団が発表された。同じ韓国出身のストライカーとは公私ともに仲が良く、異国での挑戦を互いに支え合ってきた。特別な存在がチームを去ることになり、パクミンギュは「ゴニがいなくなることは、もちろん寂しかった」と本音を吐露した。

「日本語の勉強をもっと頑張れ」
別れ際には、大切なメッセージも受け取った。「できるだけ日本で長くできるよう頑張れよって。あとは日本語の勉強をもっと頑張れと言われて、分かったよと返事しました。この世界では普通によくあることなので、もう大丈夫。今は〝ゴニロス〟ではありません」と少しだけ寂しそうな笑みを浮かべて、今後の活躍を誓った。
ルヴァン杯と天皇杯で敗れたチームは、リーグ戦に全てを懸けて残りシーズンを戦う。現在13位の札幌は、総力を結集してJ1昇格に照準を定める。「目標のためには勝ち点を取っていかないとダメ。自動昇格が無理でもPOがある。選手、監督、スタッフが1つになって目標に向かってやるべきことをやっていきたい」。頼れる男の復帰を追い風に、上位浮上を狙う。