ファイターズ
清宮幸太郎 マルチ安打で逆転勝利をお膳立て 胸に刻む父・克幸さんからの教え

■セ・パ交流戦3回戦 広島7-8日本ハム(6月15日、エスコンフィールド北海道)
父の日に贈るマルチ安打―。日本ハムの清宮幸太郎内野手(26)が九回に同点につながる右前打を放つなど、得点につながる2安打をマークし、劇的な逆転勝利を演出した。そして父の日に快音を響かせ、尊敬する父・克幸さん(57)への感謝の気持ちをバットで示した。6月の月間打率も3割(.308)に乗せ、交流戦も最後の1週間を迎える。確実に状態が上向いている背番号21が〝ラストスパート〟をかける。
あと1人で終了の場面 初球打ちで好機広げた
絶体絶命の場面で、反撃ムードに拍車をかけた。2点ビハインドの九回2死から中島が粘りの四球で出塁し、打席が巡ってきた。あと1人で試合終了の状況でも、持ち前の積極性は失わなかった。「何となく真っすぐ、シュート(のイメージ)があった。うまいこと飛んでくれた」と、広島の助っ人左腕・ハーンが初球に投じた152キロ直球を振り抜くと、打球はしぶとく一、二塁間を破り、2死一、三塁と好機を拡大させた。清宮幸は代走を送られ、お役御免となったが、打線の勢いは止まらず。二盗とレイエスの同点適時打で試合を振り出しに戻し、延長十回に田宮がサヨナラ本塁打を放って、逆転劇を完結させた。

「最後はもうタクさん(中島)の気持ちが乗り移ったというか、やっぱりあんな粘りを見せられたら、心の準備もすごくできましたし、何より返してくれたモーレに感謝って感じですね」とチームメートに頭を下げた。