侍ジャパン女子日本代表候補に札幌国際大から2人選出
6月20日から行われる侍ジャパン女子日本代表の強化合宿に札幌国際大から初めて選ばれた辻本(左)と芳野=撮影・西川薫
芳野捕手と辻本内野手
10月に中国・杭州で開催する「第4回BFA 女子野球アジアカップ」に出場する侍ジャパン女子日本代表候補選手強化合宿が、6月20日から広島県内で行われる。今回は若手育成を目的に、全日本大学女子硬式野球連盟所属選手で構成され、札幌国際大から芳野菜々子捕手(4年)と、辻本優夏内野手(3年)が選ばれた。
【2000円お得! 道スポの年払いプラン】
憧れの日の丸ユニホームに、一歩近づいた。代表入りすれば2人とも世代別など含めて初の選出。芳野は「びっくりしました。どうして選ばれたのか、全然分からない」と言えば、まだ3年生の辻本も「日の丸はずっと憧れ、というか、手の届かないところだと思っていたので、まだ全然実感が湧かないです」と、予想外の選出に驚いている様子だ。
新潟・開志学園高3年春の選抜で準優勝
東京出身の芳野は、新潟・開志学園高3年春の選抜大会で準優勝を経験
芳野は東京出身。正捕手として新潟・開志学園高3年春の選抜で準優勝に輝いた。セールスポイントは「自信あるのはキャッチング」と胸を張る。大学進学からバレル打法に取り組み、打線では主に6番を任される。「バットに当てるのが得意です。(合宿では)レベルが高いピッチャーや同じポジションの人のプレーを近くで見たり話したりするのがすごく楽しみ。和歌山大会の自分の成長につながると思うので、それが楽しみ」と声を弾ませる。
配球とリードに定評 高2でケガしたが…
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
阿南監督は「芳野の一番良いところは、配球とリード面。考えて野球をする選手。高校1年の時は肩が強かったが、2年生の時にケガをして、うちに入った時に思うようにセカンド送球ができなかった。それがこの半年で、捕ってからの速さ、正確性、スピードが上がってきた。選ばれているほかのキャッチャーと違い、総合的な魅力がある」と、伸びしろに目を細めた。
高校時代に全国準優勝を経験している芳野
辻本は右翼手として甲子園で日本一
一方、大阪出身の辻本は内外野こなせるマルチな能力の持ち主。鳥取城北高の4番として県大会準優勝した父の影響で野球を始め、神戸弘陵高2年時の夏、全国高校女子硬式野球選手権の決勝戦が初めて甲子園で行われた年に右翼手として日本一に輝いた。高校までは外野が主戦場だったが札幌国際大では一塁にも挑戦。指揮官は「バッターとしてのスキルが極めて高い。ファーストの守備は大学でもトップクラスに入るんじゃないか。高校の時もライトだったので、ファーストとの2ポジションを守れるのは、辻本しかいない」と、高く評価する。
大阪出身の辻本は、神戸弘陵高2年夏に甲子園で優勝を経験
本メンバーに選ばれれば、創部6年目の同大としても初。芳野は「明るいキャラなので、元気を見てほしいし、全力でプレーしてそれを評価していただけたら」。辻本は「合宿に選ばれている選手は、みんな大学のトップの選手で、自分に取り入れることも多いと思うので、たとえ選ばれなくても良いものを吸収して、自分のプラスにつなげていきたい」。北の大地で磨き上げた力を全て出し切り、狭き門をくぐり抜ける。
【道スポが全部読める! お得な年払いプラン】