石井一成 復調のマルチ安打&一矢報いるタイムリー 自分自身を見つめ直した早出特打
八回2死二塁、右前に適時打を放った石井(中央)=撮影・桜田史宏
■セ・パ交流戦3回戦 阪神7-1日本ハム(6月5日、エスコンフィールド北海道)
完敗の中でキラリと光る存在感
日本ハムの石井一成内野手(31)が「1番・二塁」で先発出場。第1打席で15打席ぶりとなる中前打を放つと、第4打席では一矢報いるタイムリーヒット。大量リードを許す厳しい展開の中、マルチ安打を記録して気をはいた。
5月28日のソフトバンク戦以来となる快音
先月28日ソフトバンク戦の第3打席で右前打を放って以来、当たりが途絶えていたが、そのバットから6試合ぶりの快音が響き渡った。
いきなり2点を先制されて迎えた一回、阪神先発のデュプランティエ相手に粘りを見せると、9球目をセンター前にはじき返して、反撃ののろしを上げた。
「ヒットが出たことは良かったです。早く欲しかったですし、引っ張れたので良かったですね」と、久しぶりの手応えを口にした。
八回2死二塁、適時打を放つ石井=撮影・岩崎勝
5月中旬には打率.386まで上昇したが…
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1軍に再昇格してから初の先発出場を果たした4月30日のソフトバンク戦で2安打1打点をマーク。すると、その後も安打を量産。5月9日の楽天戦から5試合連続マルチヒットを記録するなど、同14日のオリックス戦終了時点では、打率が.386まで上昇していた。
だが、その試合を最後に複数安打を記録できないでいると、直近5試合はノーヒット。この日の試合前時点で、打率は.242まで低下していた。
「やっぱりキレもなくなっていましたし、タイミングの取り方も少し気持ち悪い感じがしていました」。最近の自身の状態をそう振り返った。

復調のきっかけをつかんだティー打撃
苦しい現状を打破すべく、この日は自ら志願して早出特打を敢行。ティー打撃に没頭した。「ちょっと引っ張れていないので、その確認をしたいなと思って」。もう一度、自分自身を見つめ直して、この日の一戦に臨んでいた。
しっかりと受け止めた新庄監督のメッセージ
今季初の1番起用に「思い切って引っ張れ、というメッセージだと思ったので、1打席目から思い切っていきました」と、久しぶりの安打で期待に応えると、7点ビハインドの八回にも再び安打を生み出して、二走の五十幡をホームへと生還させた。
「できることはつなぐことだったので。結果、点数が入って良かったですけど、本当にラッキーな安打でした」
交流戦第2ラウンドから再出発
一時の不調を乗り越えて、状態は再び上昇カーブを描きつつある。
「チームが勝てるように、守備からやっていきたいなと思います」。交流戦第1ラウンドは負け越した。巻き返しを図るべく、守備で、そして攻撃でチームに貢献していく。
