【一問一答】達孝太 7回途中無失点で2勝目 目指すピッチングは「理想を言えば全員・・・」
お立ち台でファンの声援に応える達(左)とレイエス=撮影・松本奈央
■パ・リーグ8回戦 ロッテ1-4日本ハム(5月30日、エスコンフィールド北海道)
日本ハムの達孝太投手(21)が今季3度目の先発登板。自己最多となる114球の力投で6回⅔までマウンドを守り、ロッテ打線から8奪三振をマーク。5安打無失点で2勝目を挙げた。ヒーローインタビュー、試合後の一問一答は以下の通り。
【ヒーローインタビュー】
―今シーズン2勝目を挙げました。今どんなお気持ちでしょうか
「うれしいです」
―きょうはロッテのエース・小島投手との投げ合いでした。試合前はどんな気持ちで臨んだのでしょうか
「1点でも取られると、負ける可能性が高くなると思っていたので、無失点で切り抜けられて良かったです」
―結果として七回途中無失点、自己最多114球の力投でした。この投球内容を、ご自身で振り返ってみてどうでしょうか
「七回の途中までは良かったんですけど、最後ちょっとバテていたので、もうちょっと練習を頑張りたいなと思っています」
2勝目を挙げた達=撮影・岩崎勝
―今年のファイターズは完投する投手が多い中で、完投したいという思いもあったのではないでしょうか
「はい、もちろんありました」
―打線の援護がありました。女房役・伏見選手のヒットから始まって、清宮(幸)選手のタイムリー、そしてレイエス選手の活躍もありました。隣にいるレイエス選手は、以前もヒーローインタビューで同じお立ち台に上がりましたが、どういう存在でしょうか
「この画(レイエスとの2ショット)を見るのは2回目だと思うんですけど。試合中にも(レイエスに)3点取ってくれ、と言っていたので、有言実行してくれてうれしいです」
―今シーズンまだまだ試合が続いていきます。次回の登板ではどのような投球をしてくれるでしょうか
「初完封してみたいですね」
【試合後の取材】
―114球の投球を振り返って
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「疲れましたね。久々に疲れました。いっぱい投げたので」

―体力的にはまだいけたか
「なんとも言えないですけど。『いけた』って書いておいてください(笑)」
―最後は七回を完了したかったか
「そうですね、七回までは投げ切りたかったですね。あの場面(2死一、三塁)でもあったので。次は投げ切れるように頑張りたいなと思います」
―後続を断った玉井とは何か話したか
「感謝しかないです」
七回を無失点に抑え、達(左)の待つベンチに戻る玉井
―ありがとうと伝えた?
「そうですね、はい」
―追加点をもらった後の六回は先頭を出したが、あそこを0で抑えられたのは大きかったのでは
「その通りだと思います。五回裏に点を取ってもらって、次のイニング、点が入りやすい中で、ランナーが出て、あそこで三振2つ取れたというのは。自分でもあそこでギアを上げて、三振を取りにいって取れたので、良かったなと思います」
―ソトに13球粘られた場面(七回無死一塁)は、どんなことを考えていたか
「真っすぐが使い物にならなかったので、もうフォーク、とりあえずフォークで最後、投げ切れたという感じですかね」
―ポランコには第2打席で大きな当たりの右飛を打たれていたが、次の打席で意識していたことは
「あの選手の特性として、カウントを取りにいったフォークとかが、たぶんすごく合う選手なので、低く低くという意識だったんですけど、(前の打席で)ゾーンに入ってしまって、ああいう打球になってしまったので、その次の打席は慎重に投げていました」

―序盤はストレートが良かった
「良かったと思います。いける時に、そういう意識をさせられたので、後半もフォークで空振りを取れた部分はあると思うので、良かったなと思います」
―ストレートが使い物にならなかったというのは終盤か
「そうですね。7イニング目の真っすぐは、もう使い物にならなかったです(苦笑)。(球速が)遅かったので。40(140キロ)中盤しか出ていなかったので」
―ストレートでカウントを取れていたように見えたが
「そうですね。変化球が良かったので、その分そんなに速くなくても、良いところに投げてファウルを取れたんじゃないかなと思います」
―中11日空いた影響はあったか
「リカバリーはしっかりできているので、試合勘だけはなくさないように、ピッチングでもバッターを立たせたり、いろいろ工夫して調整はしていたので。それがうまくできているんじゃないかなと思います」
七回途中でマウンドを降りる達(中央)
―先発としては、本来であればもっと間隔を縮めたいか
「今年入って、去年からですけど、中6日でずっとファームで回っていたので。その準備は全然できているかな、という感じですね」
―前回もロッテ戦で好投したが、その時と比べて変わったことは
「フォークがきょうはあまり良くなかったので、落ち方的にも。良くない方向に変わっていますね(苦笑)」
―それでも七回はフォークで抑えた
「悪いなりに、投げるところだけを意識して投げていました」
―疲れた理由には、フォークの精度の部分もあったか
「そうですね。それもありますし、1球で決めきれない分、球数が多くなって、疲労にもつながってきていたので。追い込んでから、1球で決めるようなボールを、さらに目指していきたいなと思っています」
―それだけ苦労した中でも、フォークで抑えられたことは収穫なのでは
「そうですね、それは本当に。この世界で先発でやっていく上では一番大事なことだと思うので、それは一つ収穫ですね」
―ほかの先発陣が結果を出していく中で、負けていられないという気持ちはあるか
「それはあまりないかもしれないですね。自分のやるべきことをやっていれば。今までもそういうスタンスでやってきたので、それの延長線上でやっています」
八回を終えた孫(右)を迎える達
―登板を重ねてきて、打ち取り方はイメージ通りになってきているか
「理想を言えば、全員三振を取りたいですけど。三振を取りにいった中で、打ち取れているので、それは理想なんじゃないかなと思います」
―課題を挙げるとすれば、次回はどういうところを改善したいか
「真っすぐのスピード、フォークの精度ぐらいですかね。そこだと思います」
―完封を目指す上で、スタミナの使い方も考えなければいけなくなってくる
「どうなんですかね。抜く、じゃないですけど、ペース配分していって、序盤で打たれると、それもそれで自分のピッチングではなくなってしまうので、全力でいった中で、どこまで持つかなというところだと思います」
ヒーローインタビュー後、レイエス(右)と腕組みポーズを取る達