清宮幸太郎 連夜の先制打 「どんな形でもいいので点を取ろうと」苦手のモイネロからタイムリー
四回1死満塁、中前に先制打を放つ清宮幸=撮影・小田岳史
■パ・リーグ10回戦 日本ハム1-2ソフトバンク(5月28日、みずほペイペイドーム)
貴重な一打でまたも勝負強さを披露
日本ハムの清宮幸太郎内野手(26)が「7番・三塁」で先発出場。四回1死満塁で迎えた第2打席で、センター前に先制タイムリーを放った。
前日の先制ソロに続き、2夜連続で均衡を破る役目を担った。
難敵から価値ある先制打
相手の先発はモイネロ。今季、この日の試合までで3度対戦し、奪った得点は計4点と、まさに難攻不落の左腕だ。その強固な牙城に切り込んだのは、前日もチームに先制点をもたらした清宮だった。
「相手のミスも絡みながらの、貴重なチャンスだったので。1アウトでしたし、どんな形でもいいので、点を取ろうと思っていました」。2球目のストレートをはじき返すと、打球はモイネロの足元を抜けて、センター前へ。0行進が続いていたスコアボードに「1」を刻み、この日も主導権を引き寄せた。
四回1死満塁、中前に先制打を放った清宮幸(左)が塁上でガッツポーズを見せる
新庄采配もズバリ的中!
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好投手攻略のために組まれた打線が機能した。新庄監督は、前日2安打を放ち、今月20日の試合ではモイネロから2点タイムリーを放っていた伏見を6番に起用した。四回、伏見は1死一、二塁で左前打を放ち、続く清宮幸の先制打をアシストした。
指揮官は「(伏見)本人も食堂で言っていましたね。清宮くんの前を打つ日が来るとは、って」
四回1死一、二塁、左前打を放った伏見(右)=撮影・岩崎勝
今季初7番も自らの打撃に集中
抜てきされた伏見も思わず驚くようなオーダーを組む中で、対モイネロ通算16打数2安打と抑え込まれていた清宮は、今季初めて7番まで打順を下げることになった。
それでも「寅威さんも状態が良いですし。別に(自分は)何番でも、という感じです」と意に介することなく、自らの仕事に徹した。結果的に、伏見が左安打で満塁のチャンスをつくり出し、清宮がランナーをかえすという、新庄監督の思惑通りの先制シーンとなった。「あの場面を生かせて、本当に良かったです」

次こそ難攻不落のサウスポーに黒星を!
苦手とするモイネロからタイムリーを放った一方、チームはその後に追加点を奪うことができず、最後はサヨナラ負けを喫した。
「もっと点を取らないと勝てないな、と。僕も(モイネロ相手に)2回、凡退しましたし、まだまだです」。いまだ土つかずの強敵を、次回こそ完全攻略すべく、その打棒をさらに磨き上げていく。
試合終了後もベンチにたたずみ、最後に引き揚げる清宮幸