福谷浩司 移籍後初黒星を経て3者連続三振斬り ブルペン不調も「きょうは寅威のおかげ」
六回に救援し、3者連続三振に仕留めた福谷=撮影・桜田史宏
■パ・リーグ10回戦 日本ハム1-2楽天(5月24日、楽天モバイルパーク宮城)
パーフェクトリリーフで名誉挽回!
日本ハムの福谷浩司投手(34)が六回に救援し、3者連続三振に仕留めた。
前回登板した14日のオリックス戦(エスコン)では連続四球を与えて降板し、移籍後初の黒星を喫していた。中9日で訪れた雪辱のマウンドで完璧な仕事をこなし、信頼を取り戻した。
奪三振ショーを披露
同じ失敗は繰り返さない。1点ビハインドで登板した福谷は、強気で攻めた。150キロの直球で押しながら、要所で変化球を混ぜ、太田、辰己、小森を三振斬り。付け入る隙を与えなかった。

結果オーライにはしない
ただ、試合後の自己評価は厳しかった。問題視したのは過程で「内容だけ見れば、この上ないピッチングだったと思うんですけど(肩を)つくる段階では全然、良くなかった。無事に終わって良かったな、という思いが強いです」と打ち明けた。
ブルペンでの投球練習を引き合いに出し「ひっちゃかめっちゃかでした」と振り返るほど、制球が定まらなかった。
同学年の女房役に感謝
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
バッテリーを組んだのが同学年の伏見だった。自らの良くない状況を伝えた上で、戦略を練った。共通認識のもとで組み立てた配球がハマり「寅威と、(マウンドに)行く前に話していましたし、そこで考えがシンプルになったんじゃないですかね。そういった(会話の)キャッチボールが1個あったのは大きかったのかなと。きょうは寅威のおかげだと思います」と感謝した。
福谷とバッテリーを組んだ伏見
前回登板では押し出し含む2四球で無念の降板
前回は2点リードの八回無死一、二塁で救援。1死を奪ってから連続四球を与え、押し出しで失点した。満塁のピンチを残したまま降板となり、チームが逆転されたため、敗戦投手となっていた。
貫く信念 常に目の前の試合に集中
それから登板機会はしばらく訪れなかったが、悔しさを胸にしまい、万全の準備を心がけた。「同じ状況で投げることなんてありえない。だから、今回も結果でやり返したというよりは、またあしたに向かって。きょうはきょうで、あしたはあしたと常に思っているので。またあした、しっかり準備して球場に来たいなと思っています」
割り切らなければ、前に進めないことを知っている。ブルペンに欠かせないベテラン右腕は現実を受け止めながら、チームの未来のために最善を尽くす。
