元北照の河上敬也監督が8年ぶり采配 合同チームでコールド負けも「らしくなってきた」【春季札幌支部】
ベンチで戦況を見守る河上監督(右)=撮影・西川薫
■春季全道高校野球札幌支部(5月13日、札幌モエレ沼公園ほか)
▽Eブロック1回戦 札幌あすかぜ・札幌北斗連合0-10札幌琴似工 ※五回コールドゲーム
甲子園で2度8強に導いた名将
昨春、札幌あすかぜ野球部の監督に就任した河上敬也監督(66)が、8年ぶりに高校野球の公式戦でベンチ入り。北照監督時代に、甲子園で2度の8強に導いた手腕で采配を振るったが、チームは五回コールドゲームで敗退した。
敗戦してベンチ前に並ぶ札幌北斗の遠藤監督(右)と8年ぶりに高校野球で采配した札幌あすかぜの河上監督(同2人目)
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先発9人のうち4人が1年生
監督1年目の昨夏、南大会出場へあと1勝まで迫った4校連合の戦いぶりはスタンドから見つめていた。この日の試合では、連合での公式戦監督初采配となったが、3失策と守備が乱れ、投手陣も10安打と打ち込まれた。スタメン9人のうち、4人が1年生。練習試合は3試合しかできずに経験不足はいなめなかったが、「よくやったと思いますよ。1カ月でだいぶ高校野球の選手らしくなった。チームらしくなってきたなって」。敗戦の中にも光明を見いだした。
退部した3年生を監督が自ら説得 北照時代の教え子13人もサポート
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昨春、部活動指導員として札幌あすかぜの監督に就任。当時の選手は3年生3人と荒川亮二(現2年)の4人のみだった。3年生が抜けた秋は、荒川一人。他校も選手不足で連合が組めずに出場を見送った。冬はマンツーマンで基礎から指導。さらに北照時代の教え子13人がボランティアでコーチとなり、恩師をサポートした。今春、一気に7人の1年生が入部。さらに一度は退部した3年生を河上監督が説得して総勢9人となり、単独出場への道筋も見えてきた。
守備を終えてベンチに戻ってきた選手たちをねぎらう河上監督(中央)
「これからは夏までがっちりと」
北照を退職後は、兵庫の通信制高校で監督を引き受け、独立リーグ・美唄でも指揮を執ったが、高校球界では久しぶりの采配。「やっぱりベンチに入って見る野球は一番、僕としては慣れてますよね。ベンチから見る野球が一番正しく見えるので。久々にいいなと思いました」。
夏はすぐやって来る。感慨はすぐに消し去った。「強化練習をこれからやる。やっぱり公立高校なので練習時間が短い2時間。1年生ばっかりだったのに、あんまり追い込むとけがの心配もあったので少し遠慮しながらやっていたけど、これからは夏までがっちりと時間を取ってやっていきたい」。円熟味を増した名将が本格的に再スタートを切る。
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