ファイターズ
《ハム番24時》5月10日

9日の試合後、ルーキー山県がベンチで涙を流しているようなシーンがテレビ中継に映っていた。グッと胸に来るものがあり、この日の試合前、本人に真相を聞かせてもらった。
照れくさそうに「まあ、泣いてたっすね」と認めた上で「試合が終わった時に、みんな笑顔で喜んでいて、自分だけ素直に喜べなかった。チームが勝ったことが一番ですけど、スクイズ失敗が一番気持ち的に来ていたというか。あそこでもう1点取れれば、金村さんが楽に投げられた。自分らしいプレーができていなかった」。チームは勝利したが、2点リードの五回、スクイズ失敗した悔しさが残っていた。
ベンチで谷内内野守備走塁コーチと試合を振り返りながら、涙をこらえられなかった。「これから1個1個復習して、反省を次に生かしていけばいいから。(グラブで弾いた)最後のライナーはしょうがない」と励まされ、「あそこで緊張が一気に切れたのもありました。本当はロッカーまで我慢しようと思ったんですけど…情けないなあって」。
そんな山県の姿に、今川、細川は優しく声を掛けてくれた。帰りの車では、「奈良間さんとジェイさん(野村)にずっと笑わせてもらって。温かい先輩方です。こんな日、いくらでもあるからって」。前向きな言葉に、気持ちが楽になった。
ファンからもたくさんの激励が届いたという。「温かいメッセージがインスタにもいっぱい届いて、うれしかったというか、しっかり明日から頑張ろうという気持ちになりました。本当ありがたかったです」。周囲の人たちに支えられ、ルーキーに笑顔が戻っていた。