中村桐耶 総力戦で難敵撃破へ「直接、得点につながるチャンスを」
持ち味の攻撃力を生かし、得点に絡むプレーを誓うDF中村(右)=撮影・宮西雄太郎
■5月5日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
勝てば1桁順位の可能性も
北海道コンサドーレ札幌は5日、札幌市内で翌日に控える磐田戦(午後2時開始、プレド)へ向けて全体練習を行った。前節の山形戦でフル出場したDF中村桐耶(24)は、リカバリートレーニングに励み疲労回復に努めた。中2日で挑む強敵との一戦。勝てば1桁順位が見えてくる重要なゲームを制し、黄金週間の連戦を締めくくる。
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静かなる闘志
もう、迷いは吹っ切れた。クラブ期待の道産子が、持ち味の攻撃力を発揮し勝ち点3に貢献する。磐田戦への意気込みを問われた中村は「ジュビロと入れ替わることができる勝ち点差。中2日でコンディション的には難しく、チームの総力戦になる。1試合、1試合勝つことで必然的に順位は上がるので連勝することを意識したい」と、静かに闘志を燃やした。
腐らず課題と向き合って汚名返上 「プレーに自信を持ってできれば」
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第9節の水戸戦で失点に絡むミスを犯し、その後は2試合連続で出番が訪れなかった。実戦から遠ざかる期間を「難しいメンタル状況だった」と振り返る中村は、それでも腐らず自らの課題と向き合い続けた。
「僕が出ている時期に勝てなくて、メンバーではないときにチームが上向いた。それでもやることを変えずに、トレーニングを続けていたから監督は使ってくれたと思う。実際に、そういう声掛けもいただいた。自分のプレーに自信を持ってできれば、今後も出場機会は増えると思う。継続してやっていけたら」
2点差を追いついた長崎戦で覚醒
サイドを力強く駆け上がり、その左足から決定機を生み出せる。自らの特長を生かしたプレーを取り戻した瞬間があった。前々節の長崎戦は0-2の後半10分から途中出場。ファーストタッチで高精度のクロスを上げると、以降も常に高いポジショニングを取り続け、相手守備網を切り裂いた。
躍動する背番号4を中心にダイナミックな攻撃を展開した札幌は、2点ビハインドを追いつき貴重な勝ち点1を獲得。上位チームを相手に劣勢を跳ね返した経験は、選手たちに大きな自信を植え付けた。波に乗った札幌は、続く山形戦で1-0の完封勝利を達成。何よりも欲しかった白星を得て、勢いはさらに増した。
「長崎戦は攻めるしかない状況だった。それがある意味、良いきっかけになった。練習では全然(キックの)精度が上がらなくてヤバいなって思っていたけど、長崎戦の1本目のフィーリングが良くて自分の中で何かをつかめた。後ろに安定した選手がいることも、思い切ってやれる要因になっている。何事も自信を持ってやれば大丈夫と感じています」

連休だからこそ来てくれる子もいる
確かな手応えを持って挑むジュビロ戦。多くの来場者が予想される大型連休の最終日は、勝利に直結する活躍を狙っている。「チャンスはつくれているけど、まだ実際のアシストやゴールがない。直接、得点につながるチャンスをつくりたい。連休だからこそ来てくれる子供たちもいると思うので、面白い試合を見せて、何回も来てもらえるようになってもらいたい」。心優しいレフティーは、地元の大声援を背に受けて90分間を戦い抜く。
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