河野竜生 1回0封で開幕から11戦連続無失点 後輩右腕の今季初勝利をアシスト

■パ・リーグ8回戦 西武2-3日本ハム(5月4日、エスコンフィールド北海道)
北海道日本ハムファイターズの河野竜生投手(26)が、3-1の八回に4番手としてマウンドに上がった。西武打線を1回無失点に封じ、達孝太投手(21)の今季初勝利をアシスト。開幕から続いている連続無失点試合を「11」に伸ばした。昨シーズンの最優秀中継ぎ左腕は、今季も変わらない安定感を示している。
涼しい顔で八回を3者凡退 今季8ホールド目
涼しい顔でベンチへと引き揚げていく河野の姿は、貫禄さえ感じさせた。生命線である直球とカットボールを中心に、西武の滝沢、西川、長谷川をテンポ良く打ち取った。走者も許さない完璧な投球で今季8ホールド目をマーク。左腕は「きょうは今年の中でも出力が出てましたし、一番良かったんじゃないかな」と振り返った。
昨季は開幕から15試合連続無失点 今季も安定感
開幕から15試合連続無失点を記録した昨季と同様に、今季も河野の安定感が際立っている。まだサンプルが少ないため、単純比較はできないが、被打率は昨季の.216から.107に改善。投球スタイルに変化はないが「今はコースにしっかり投げられていますし、ちょっと甘くなっても強さがあったりとか、そこはいいのかな」と現状の好調ぶりを分析する。ただ、昨季は夏場に失速し、一度2軍降格したこともあり「ここからシーズンをやっていけば、当然疲れも出てきて、球が浮いたりとか、狙ったところに投げられない、というところは必ずあると思う」と油断することはない。

中継ぎの美学 目立たないのが一番
中継ぎ投手は抑えたときよりも、打たれたときの方が目立ってしまう。「試合が終わってスコアブックを見て『あ、きょう河野投げたんだな』っていう、それぐらいでいいかな」と、この日のように颯爽とマウンドに上がって、何事もなかったかのようにイニングを進めることに重きを置く。
タイプ違う今井に感嘆「あれだけ三振取れるのはすごい」
相手の同学年右腕からも刺激を受けている。試合前練習後には、西武のエース・今井と談笑する姿もあった。昨季の球宴や、今年3月の侍ジャパンのチームメートとなり、距離はグッと縮まった。敵ながら、今季好調ぶりを示している今井について「本当にタイプも全然違いますし、あれだけ三振を取れるのはすごいな、って単純に思う」と率直な感想を口にした。ただ、開幕からゼロを並べ続けている河野も負けてはいない。「事を起こさせないことが一番だと思うので、なかなか簡単にできるものじゃないですけど、僕は僕のスタイルで行ければいい」。剛球に劣らない切れのあるボールで、淡々と打者を仕留めていく。