ファイターズ
玉井大翔 復活登板の裏に家族やファンの支え 野球ができなくなる姿がチラついたー

■パ・リーグ7回戦 西武4-3日本ハム(5月3日、エスコンフィールド北海道)
日本ハムの玉井大翔投手(32)が3日、エスコンフィールド北海道で行われた西武戦で八回に3番手として登板し、1回無失点に抑えた。昨季は腰痛の影響もあり、1軍登板ゼロ。2023年10月5日の楽天戦以来、576日ぶりに1軍マウンドに帰ってきた。一時は野球ができなくなる未来を想像するほど、不安や葛藤を抱えたが、応援の後押しを受けてはい上がった。
復帰後も状態戻らず不安しかなかった
2024年春に腰を痛めてから、先行きが見えなくなっていた。保存療法を経て、痛みはほぼなくなったが、2軍で実戦のマウンドに立ってもしっくりこない。はやる気持ちとは裏腹に、自信が揺らいでいった。「不安でしかない。歯がゆいというか、自分自身に腹が立つ。けがをしたのも自分が悪いですし、復帰した後も状態が戻ってこなかった。投げるたびに打たれて。2軍で若い選手が見ている中、本当に情けない。何をやっているんだろうな、という感じでした」

プロになって最も苦しい試練に直面
普段は穏やかな性格で、感情的になることはあまりない。ピンチでマウンドに上がっても、表情を変えず、インコースに厳しい球を投げ込んできた。だが、30代になってから、プロで最も苦しい試練に直面。「正直、野球ができなくなる姿がチラつきました。そういう部分を含めて焦りにつながった部分はあるかなと思います」と、精神的にも追い込まれた。