堀瑞輝 2軍で151キロ計測し好アピール中 1軍昇格する後輩右腕への〝誕プレ〟は「お揃いのニット」
イースタン・リーグで無双状態の堀=撮影・中田愛沙美
イースタン・リーグで無双状態
日本ハムの堀瑞輝投手(26)が2軍戦で9試合に投げて、防御率0.00と好成績を残している。
4月18日のオイシックス戦では、今季最速の151キロをマーク。2022、23年は左肩痛に悩まされたが、完全復活。「(左)肩を壊して以降で一番、速かった」と大きな手応えを感じている。
4月18日のオイシックス戦 狙って出した151キロ
2軍本拠地・鎌ケ谷スタジアムで行われた18日の試合。堀は4―4の八回、4番手でマウンドに上がった。2死二塁となった場面で、1ストライクから投じた外角直球で見逃しを奪った。
「カウント的にもボールになってもいいから出してみようと思って。腕を振りにいって。たまたまそれがストライクで151(キロ)出ていたから。良かったかなと思っています」
一つの目標を達成
150キロ超えは目標の一つだった。
「肩を壊して以降、自分の目標として150キロ出したいというのがあった。それがしっかり出せたのは、一つの目標達成ではあったので。あとは常時もうちょっと(球速を)上げて、いつ(1軍に)呼ばれてもいい状態にキープしたいです」
次に目指すは平均球速アップ
昨季の1軍登板は10試合のみ。し烈なブルペン陣の争いに割って入るため、このオフは平均球速アップをテーマに、ウエートトレーニングを重点的に行ってきた。
今季ここまでの平均球速はおよそ144キロ。「あと1キロ上げたい。(1)45にしたい」と、さらなる高みを見据えている。
4月19日のイースタンリーグ・オイシックス戦の試合前練習でキャッチボールをする堀
ピンチを招いても失点は許さず
4月29、30日に行われた楽天との2連戦で出番はなかったが、直近では同26日の巨人戦に登板。2四球でピンチを招いたものの、無失点で切り抜け、防御率0・00をキープした。
「今年は内容よりも、結果を求めていきたいなと思ってやっている。内心ちょっと内容が良くなかったなって感じはあるけど、結果としてはゼロ。次、投げる時に修正できていればいいかって」と前を向く。
気付けばもうプロ9年目
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
2016年のドラフトで1位入団し、21年に最優秀中継ぎのタイトルを獲得。高卒1年目から1軍で経験を積んできた左腕も、今年で9年目になる。今月10日には27歳の誕生日を迎え、チーム内でも中堅と呼ばれる年齢となった。
「後輩あんまり好きじゃない」と言いつつも、良き兄貴分として慕われている。
すべてを吸収 後輩からも〝勉強〟
同じドラ1で高卒4年目の達は、かわいがっている後輩の1人。3月の誕生日など節目にプレゼントをあげており、昨年は高級ブランド・バレシアガのショルダーバッグを贈った。決して安くはない出費だが、研究熱心な後輩右腕から「その代わり、知識をもらっています」という。
ドラ1コンビに誕生日プレゼント
今年の誕生日プレゼントは一緒に買い物へ。「Y-3(ワイスリー)のニットみたいな。細野にも。一緒に行っていたから、2人でお揃い買えよって(笑)。達と細野、お揃いのニット。黒とグレー。達が黒」
その場には、前々から堀に「誕プレ欲しい」とおねだりしていた2月生まれの細野も同行。「達に何時にどこ(待ち合わせ)ね、だけ言っていて。電車で来るか、細野に(車で)連れてきてもらえって。細野には俺がいるって言うなよ(と話していたけれど)。ちゃんと来たから、くっそーって」。後輩コンビにペアルックできるニットを購入してあげた。

「何でも買ってくれるお兄さん来るよ」
念願のプレゼントをゲットした細野は「達とその日、買い物に行っていたんですけど。表参道に『何でも買ってくれるお兄さん来るよ』って。そしたら堀さんでした」とニッコリ。優しい先輩左腕に感謝しつつ、「達と細野、お揃いのニット」という表現に不満があるようで。「達は後から(ニットを)見たんですよ。僕が最初に見つけて、そしたらアイツも買っていたんですよ。最初に僕の名前出してください。僕がまねしたみたいになるので」と熱望した。
お返しに悩む左腕へはプレッシャー!?
その話を隣で聞いていた堀は「絶対、達が先。達と細野のお揃い」とすぐさま訂正。プレゼントのお返しをどうするか細野が悩んでいると「気持ちだから何でも大丈夫だよ」と言いながら「達は毎年、センス良さげのやつをくれるから。今回のセンスで、来年(プレゼントが)あるかないか決まるね」。ちなみに、昨年は後輩右腕からバレンシアガとアディダスがコラボしたバスケットボールをもらい、自宅に飾っている。
後輩の昇格を刺激に
その達は2軍で圧倒的な成績を残し、今季1軍初登板が決定した。後輩に負けじと、地道にゼロを重ね、自身の名が呼ばれる日を待つ。