堀瑞輝が「母の日」に1回無失点 1軍昇格時に〝師匠〟宮西から届いた激励メッセージと誕生日祝い
七回から2番手で登板し、1回無失点の堀=撮影・小川泰弘
■パ・リーグ9回戦 ロッテ5ー6日本ハム(5月12日、エスコンフィールド北海道)
今季エスコン初登板 2番手で1回無失点
2日遅れのバースデー登板となった。10日に26歳になった日本ハムの堀瑞輝投手が12日、七回から2番手でマウンドへ。今季初となる本拠地での登板で、1回1安打無失点。「きょうは緊張しなかったから良かった」とホッとした表情を浮かべた。
同じ轍は踏まない コーチ陣からの指摘を実感
1点を追う七回。1死からソトに中越え二塁打を浴びたが、マウンド上の堀は落ち着いていた。今季初登板となった8日のソフトバンク戦では1失点と精彩を欠き、試合後に武田久投手コーチらから「腕が緩む時がある」と指摘された。
「自分的にそんな気持ちは全くなかったけれど、ソトにスライダーを投げて打たれた時に気持ち的にも確かに緩んで。これだというのがあったから、普通に腕が振れて、これくらいで振ればというのを覚えました」。確かな手応えをつかみ、佐藤は147キロ直球で見逃し三振。続く安田は一ゴロに打ち取り、無失点に抑えた。

1年ぶりの本拠地マウンドで躍動
昨季は左肩痛の影響もあり、1軍登板は5試合のみ。本拠地エスコンのマウンドは昨年5月6日以来、およそ1年ぶりだった。
「去年は肩が痛くて、ちゃんとした球を投げられないというのが多かった。(前回は)肩が良くなって、1年ぶりに1軍の試合となるとすごい緊張した。今回は2戦目なので」。肩の不安なく、思い切り投げられることが何よりうれしかった。
1軍昇格決定を受けて宮西に即報告 すると…
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7日に今季初の1軍昇格。6日の夜に電話で告げられた後には、ともに2軍で調整してきた〝師匠〟宮西に連絡した。オフの自主トレをともにする先輩は「そろそろかなと思っていた。落ちてくるなよ。頑張れよ」と熱いエールを送ってくれた。
10日の誕生日には「おめ」という短いメッセージと、スタバのLINEギフトが届いた。「その日にLINEが来て、びっくりしすぎて速攻で返しました。誕プレとか、ももらったことありますけど、誕生日当日に来たので。優しいっす」。思わぬプレゼントに気持ちが高ぶった。
胸に抱く母への感謝 毎年欠かさないプレゼント
自身も周囲への感謝を忘れない。この日は「母の日」。故郷の広島で暮らす母には毎年、プレゼントを贈っている。「きょうはまだ何もしていないですけど、帰ってLINEして聞いて、何か欲しいもの贈ろうかなと思います」。昨年は直接リクエストを受けて、「マーロウ」のプリンをチョイスした。
そんな母とは「一人っ子だから」と定期的に連絡を取り合う仲。広島との交流戦で球場を訪れることもあるが、「自分の息子が広島で投げているところは見たくないらしい。高校の時からずっとですね。(テレビ中継も)リアルタイムでは見ない。良かったら見るけれど、悪かったら見ない」
21年のホールド王 さらなる飛躍へ
心配性のお母さんだというが、この日のピッチングは安心して見られたはず。21年に最優秀中継ぎのタイトルを獲得した左腕が、ここから巻き返しを期す。
七回を無失点に抑え、ベンチに戻る堀=撮影・桜田史宏