コンサドーレ
2024/04/02 18:15

《平川弘のCool Eye》ミシャにとって神戸戦の札幌DF2人の出来は想定外だったのではないだろうか

昨季王者に力の差を感じた神戸戦

 ショックだった神戸戦。昨季王者に1-6と大敗し、力の差を見せつけられた。代表の活動で2週間ものインターバルがあり、神戸戦に照準を合わせていたはずなのだが…。

 ペトロヴィッチ監督はマンツーマンディフェンス、前線からのプレスの徹底を選手に課した。点が取れそうにない攻撃陣はMF駒井をシャドーに使って少しいじったが、今は積極的な守備から良い攻撃へつなげることが得点への近道だと悟ったのだろう。

ロングボールでプレスかわされた

 だが、皮肉にもそれをうまく回避され、屈辱の6失点を食らった。神戸はロングボールを使って札幌のプレスをうまくかわした。相手FW大迫の先制点はまさにそれで、DFラインから一気にロングボール一本でゴールネットを揺らした。大迫にはDF岡村が付いていたのだが、空中戦で競り負け、それをつながれた。

大迫には札幌の誰が競り合っても

 ふつう後方からのロングボールはDFの方が相手FWとボールを同一視野で捉えられるので有利なはず。岡村も空中戦は大の得意だ。しかし、大迫に個の力で競り負けた。マンツーマンディフェンスは1対1で相手に負けないことがベースである。岡村が競り勝てないのだから、札幌の誰が競っても勝てない。

残念なのは競り負けたあとの対応

 残念だったのが、大迫はゴールに向かってランニングしていたが、最初に競り負けた岡村はそこで足を止めていたこと。大迫の強さと老獪さが岡村を上回った。

2、3失点目に絡んだDF髙尾

 今季初めて起用されたDF髙尾も相手FW宮代に痛い目に遭わされた。ケガで出遅れていた髙尾だが右ストッパーで先発。神戸の前線からのプレスにビルドアップのミスを連発。流れを神戸に渡した。1対1では宮代について行けず、2点目を献上。3点目はつなぎのミスからFW武藤に決められた。

 散々のデビュー戦となった髙尾は前半のみで交代。次のチャンスはもらえるのかな? というくらいの出来の悪さだった。ペトロヴィッチ監督にとって岡村と髙尾の出来は想定外だったのではないだろうか。

前線はFW鈴木に拘らず英断を

 後ろが持ちこたえられないのは、攻撃が流れずに全く得点の気配がないから。次節のホーム名古屋戦はFW鈴木に拘らず、0トップや、1トップにFW大森を選択するような英断を下す必要があるのでは? 試合が始まるまで、ペトロヴィッチ監督が指揮を執っているという保証はどこにもないのだが…。

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