アマ野球
2024/03/28 17:05

江別市に32年ぶり社会人野球チーム・江別ブルーインズ誕生 元西武の長身右腕・大窪士夢投手も加入

後藤好人江別市長(左から2人目)と、西垣監督(同3人目)らがスタッフと手を合わせる=撮影・西川薫

札幌ブルーインズが本拠地移転

 創部43年目のクラブチーム、札幌ブルーインズが今季から拠点を江別市に移し、チーム名も江別ブルーインズに変更した。3月28日には、江別市と連携協定を交わし、今春から本格的に活動を始める。江別では1992年に日産サニー札幌が休部して以来、32年ぶりの社会人野球チーム。移転に合わせて、元西武の大窪士夢投手(23、北海高出)ら大量補強を敢行。都市対抗2次予選進出と、32年ぶりの全日本クラブ選手権出場を目指し、地元の小中学生と合同練習や野球教室を行うなど地域密着のチーム作りを進める。

小中学生と合同練習や野球教室を通じて交流する

 

北海学園大でコーチ務めた西垣氏が監督就任

 過去最多の総勢48人で新天地でスタートする。新指揮官にはチームのOBで、昨季まで札幌学生野球連盟1部の北海学園大でコーチを務めた西垣類氏(40)が就任。「5月の都市対抗から本気で1次予選を突破するのを目標にやっています。去年もホーネッツが1次予選を突破して2次予選にいきましたけど、そこともいい試合ができていた。ただ、負けて残念な顔をするのが毎年のことだったので、もう全開で行って勢いをつけてクラブ選手権を取る。野手は十分揃ってると思うので、ピッチャーの整備をすれば狙える」。やるなら頂点。負け癖を捨て去り、本気で頂点を狙う。

 

少年野球教室を開くなど地域に根ざすチームを目指す

 

中学硬式の札幌白石ポニーとの交流も

 青山達哉助監督(52)によると、江別移転の構想が浮上したのは5年程前。青山助監督が球団代表を務める中学硬式の札幌白石リトルシニアが以前から江別市内グラウンドで活動していた。監督の小原丈敏さん(50)がクラブのOBで、当時から合同練習という形で同グラウンドを利用することがあったが、昨年10月、リトルシニアから活動の幅を広げるためにポニーリーグに移籍したことで、一気に話が進んだ。青山助監督は「プロにならないなら、高校で野球をやめてしまう子が多い。大人になっても硬いボールで野球できるよ、ということを、子供たちに知ってもらう。今の子供は大人と会話することが少ないので、大人と触れ合う機会にもなる。我々が地域の少年野球にどう貢献できるか。子供と触れ合うことによって、自分の人間力を磨いていく」と、移転を決意。日本野球連盟が掲げる、地域から応援されて地域を活性化させるという理念を、江別市で具現化する。

大窪投手は西武時代、今井達也投手と…

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