ファイターズ
2024/03/15 01:25

有言実行で支配下決めた福島蓮 目指すは〝千賀2世〟非エリートが抱く熱い思い

七回、広島・野間を右飛に打ち取った福島=撮影・桜田史宏

■オープン戦 広島4-4日本ハム(3月14日、エスコンフィールド北海道)

目標を3年目に設定 

 福島蓮は、有言実行の男だ。21年の育成ドラフト1位で入団し、高卒1年目から何度も〝支配下昇格への意気込み〟を問われてきたが、その度に「まずは体づくり。焦らず、3年目に勝負ができれば」と言い続けてきた。

球団初の育成ドラフトからの昇格

 昨年4月、好調だった右腕に手応えを聞いても、「いや、来年(支配下に)上がれれば良いかなと。上がれるに越したことはないですけど、まだ体ができていないので」と、冷静に自分の現在地を分析していた。満を持して、迎えた3年目。育成ドラフトで入団した投手としては球団初の、2桁背番号を勝ち取った。

支配下契約会見のフォトセッションで2桁の背番号をアピールする福島

 

昨年は1年で6キロ増量も…

 食が細く、食べるのが大の苦手。入団時は身長190センチに対して65キロと、線の細さが際立っていた。プロ入り前から続けてきた〝食トレ〟は、今ではもう日課になっている。時期によって変動はあるが、朝食で米400グラム、昼食はうどんに、おにぎりを2つ、夜は米600グラムをノルマに、毎日ご飯と〝格闘〟してきた。昨年は1年で約6キロの増量に成功するも、秋にインフルエンザにかかって逆戻り。「本当にきつい。ショックです」と落ち込んだが、諦めず食べ続けてきた。

「真っすぐが変わってきた」

 栄養士の指導も受けて、今では77キロまで成長。筋力トレーニングで持ち上げる負荷も大きく変わった。「真っすぐが変わってきた。指先の弾くというか、押し込む感覚がちょっと強くなった」と、野球にもしっかりとつながっている。

高校入学後に投手の本格練習

 意外にも、本格的に投手の練習を始めたのは、八戸西高に入学してからだった。手本にしたのは、育成からメジャーリーガーにのし上がったメッツの千賀だ。「高校でフォークを投げ始めて、誰を参考にしようかなと思ったときに、千賀さんだなと。中学の時から、ずっと好きでした」。真っすぐとフォークを武器にするスタイルにも親近感を覚え、少しでも近づけないかと試行錯誤する日々を送った。

千賀の著書を参考にするも…

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