【北海道とともに、パリ五輪へ】㊤ 代表入り狙う札幌DF馬場晴也「自分の武器を伸ばせば」
パリまで届け! 札幌初の五輪戦士を目指すDF馬場が浮き球にボレーキックを合わせる(撮影・小田岳史)
新春特別インタビュー前編
パリ五輪が開催される2024年。注目種目の一つ、男子サッカーで代表入りを目指すのが、北海道コンサドーレ札幌加入2年目のシーズンを迎えるDF馬場晴也(22)だ。五輪代表、そして札幌での活躍に向けた自身の思い語ったインタビューを「北海道とともに、パリ五輪へ」と題し、背番号と同じ3日からスタート。前後編に分けて掲載する。前編はかねてより目標として公言しているパリ五輪について。7月24日に開幕する本大会、そしてそこにたどり着くために必要なアジア予選に向けた意気込みを語ってもらった。
パリ五輪まであと半年
「ちっちゃい頃から出たいと思っていた舞台。7月には本戦があるので、パリに向けては本当にスタートが大事になってくるので、キャンプから100%以上のコンディション、プレーを見せられるようにしていかなければいけないなと思っています」。あと半年と迫ったパリ五輪に向けた強い思いを語る。
印象強い2012年ロンドン大会
4年に1度しかない特別な舞台で行われる大会に子供の頃から憧れ、特に印象に残っているのは12年のロンドン大会。「永井(謙佑)さんや大津(祐樹)さん、吉田(麻也)さんらが出ていて、その大会の印象が一番強いですね」。この大会で日本はグループリーグで強豪・スペインを1-0で下すなど、銅メダルを獲得した1968年のメキシコ五輪以来の3位決定戦へ進んだが、韓国に0-2で敗戦。メダルまであと一歩のところで涙をのんだ。

56年ぶりメダル獲得へ
日本は21年に行われた東京五輪でも再び3位決定戦でメキシコに1-3で敗戦。パリ五輪では実に56年ぶりのメダル獲得に期待が掛かる。「サッカー選手である以上、大会に出るなら優勝をつかみ取りたいし、その中でも五輪は4年に1回の全世界の人々が見る大会なので、そこに懸ける思いはめちゃくちゃ強いですね」。
U-23アジアカップで韓国に「リベンジしたい」
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パリ五輪に出るために、日本が避けて通れないのがアジア予選。4月15日~5月3日の期間にカタールで行われる「AFC U-23アジアカップ2024」で上位3チームに入ると五輪出場権を獲得することができる(4位の場合はギニアとの大陸間プレーオフ)。グループステージは上位2チームが決勝トーナメントに進み、対戦相手は韓国、UAE、中国。特に韓国は昨年10月に行われたアジア大会決勝で苦杯をなめさせられた因縁の相手でもある。「日韓戦は世代別代表の時からずっとですけど、アジアの中の相手でも燃える思いが違いますし、一戦の重みを感じていました。この間の大会では結果も内容も完全に負けていたのでリベンジしたいなと思っています」。

「CBもボランチもSBもできる」のはアピールポイント
馬場を取り巻く現状はアジア大会以降、代表への招集が見送られている状況。本戦が行われる年で巻き返しを図り、狭き門を突破したい。「現状では呼ばれていないし、なんで呼ばないんだって気持ちの方が強いけど、それに対してモヤモヤしていても時間の無駄なので切り替えていきたい。自分はCBもボランチもSBもできる。それは自分の武器、アピールポイントだと思っています。残された時間は短いけど、いろんなポジションができるユーティリティーなところを伸ばしていけば代表入りは近づいてくると思います」。
11月11日のホーム広島戦 前半、浮き球をヘディングでクリアするDF馬場(中央)
札幌史上初の五輪選手となるため
MF荒野拓馬(30)やFW菅大輝(25)ら、数々の札幌の選手たちが世代別代表候補のメンバーとして活動しながら、あと一歩でつかみ取れなかった五輪切符。札幌史上初の五輪選手となるため、そして何よりも自身の夢をかなえるため。馬場が最後の半年間で猛アピールを図っていく。
