プロで初の秋季キャンプ　「１年間、投げられる体を」

　日本ハムの金村尚真投手（２３）が、沖縄・国頭で開催中の秋季キャンプで鍛練を積んでいる。今秋のテーマは「今年１年、けがをしてなかなか戦力になることができなかった。技術も大事だけど、体力をつけることで１年間、投げ続けられる体をつくりたい」と明確に定め、故郷で腕を磨いている。

開幕ローテ奪取も負傷離脱　登板は４試合

　ルーキーイヤーの今季は開幕ローテを勝ち取るなど、即戦力の名にふさわしい実力を証明した。しかし右肩の故障で戦線離脱を余儀なくされ、最終成績は２勝１敗。防御率１・８０と安定感を示した一方で、フィジカル面の課題が浮き彫りになった。

肉体強化の手本は上沢、伊藤

　先輩の取り組みを見本に、壊れない体を手に入れる。「ウエートをゴリゴリやる人は体が強い。上沢さんや（伊藤）大海さんはけがをしないイメージがある」と現在は筋力トレーニングに注力する。アマチュア時代には軽視していた上半身を積極的に鍛え「腕立て、懸垂、ショルダープレスにアームカール…。基礎的なものを続けています」と地道に肉体を改良している。

多彩な変化球が武器　さらなる球種も模索中

　体づくりと並行しながら、新球種の習得も目指している。現在の持ち球はスライダー、カーブ、パワーカーブ、カットボール、ツーシーム、スプリット、チェンジアップの７種類。「最近、変化球を投げるのにハマっていて、打者を翻弄するのが楽しい。あと２球種くらい増えれば、もっと楽しくなる。シンカーを投げたら、もっと的を絞りづらくなるかな？」とイメージを膨らませる。

キャンプ初日からブルペン入り　飛躍の２年目へ気持ち新た

　秋季キャンプでは初日からプルペン入り。約５０球を投げ込むなど、来季へ向けて気合は十分だ。「いろいろな球種を投げたいですね。まだまだ制球できてないけど（打者を）迷わせるぐらいの球種を持ちたい」。虹色の変化球にさらなる彩りを添えて、飛躍の２年目を迎える。