アマスポーツ
2023/10/28 20:30

旭川実業が夏冬連覇へあと1勝 2連敗中のライバル北海にリベンジだ【全国高校サッカー選手権北海道大会】

前半26分、ヘディングシュートを決め、チームメイトと喜ぶ旭川実業・FW鵜城(右)(撮影・村本典之)

■全国高校サッカー選手権北海道大会第4日(10月28日、札幌厚別公園競技場)
▽準決勝 旭川実業3-0札幌大谷

2年ぶり決勝進出

 インターハイ北海道予選に続く2冠目を狙う旭川実業は3-0で札幌大谷に快勝。2年ぶりに決勝へ駒を進めた。前半4分にPKで先制すると、同26分に左CKからFW鵜城温大(3年)がヘディングで追加点。後半にも1点を追加して逃げ切った。 札幌ドームで初開催される11月12日の決勝戦では、選手権3連覇を狙う北海と対戦する。

運も味方、相手シュートがゴールに嫌われ

 前半序盤に思いも寄らない形で先制点を奪ったが、中盤には札幌大谷に攻め込まれる時間帯もあった。シュートは互いに10本ずつ。相手のシュートがポストやバーに嫌われた場面もあり、運も味方につけた。富居徹雄監督(51)は「内容的には札幌大谷さんだったのかなと思います。プレミアに出た年ってああいう耐えるゲームが多くなっちゃって、攻撃のバリエーションも少なくなっちゃってます。ポストとバーが味方になって12、3人いた」と苦笑いを浮かべた。

インターハイでハットトリックの鵜城が追加点

 地元・旭川で開催された8月のインターハイ・帝京長岡戦でハットトリックを決めた鵜城が貴重な追加点を奪った。左CKに頭でどんぴしゃゴール。「自分にマークがついてなくて。キーパーの前に入ってたんで、そこにちょうどクロスが来たんで合わせるだけでした。自分は空中戦とか得意なんで、そこで絡んでいければいいかなって思っていた。インターハイは全校応援で地元開催ってのもあって絶対にやってやろうって気持ちはあったんで、力を出せて良かったです」。帝京長岡戦の2点目も頭でゴール。170センチ台前半と大柄ではないが「ジャンプ力が元々あったのとタイミングも結構取れてできてるんで、それがきょう生きた感じ」と胸を張った。
 

前半26分、ヘディングシュートを決める旭川実業・鵜城(背番号6)

 

北海に2年連続PK戦負け

 3度目の正直だ。6月のインターハイ北海道予選で3連覇を達成した。高校世代国内最高峰のプレミアリーグではJクラブの下部組織から3勝した。しかし、選手権北海道大会では北海に2連敗中と相性が悪い。2021年は決勝で対戦しスコアレスドローの末にPK戦で敗戦。22年は準々決勝で対戦し1-1で再びPK戦の末に涙を飲んだ。富居監督は「本当に力がある」と、冬に驚異的な強さを発揮するライバルを警戒する。

5年ぶり本大会出場へあと1勝

 鵜城は北見市出身。中学1年の時に旭川実業が本大会に出場したのをテレビで見て進学を決意した。その年以来5年ぶりの優勝が目前だ。「札幌ドームは自分のサッカー人生で本当にやれると思ってなかった。いい舞台なんで恥じないプレーをしたい。応援とか響いて監督の声とか聞こえない中でやろうってのは、今日もやってたんですけど札幌ドームでもチームワークをしっかりやりたい」。避けては通れない相手にリベンジを果たし、夏冬連覇を成し遂げる。

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