夢の扉を開いた大型外野手　「気が引き締まる」

　遅咲きの挑戦者は、大志を抱いて北の大地へ渡る。日本ハムからドラフト３位で指名された山梨学院大の宮崎一樹外野手（２２）は「素直にうれしく思うし、同時に気が引き締まるというか緊張する感じです」と夢舞台への扉を開き、ほっと胸をなで下ろした。

大学野球で才能開花　伸びしろ十分の逸材

　３拍子揃った大型の外野手だ。身体能力に優れ、大学日本代表候補合宿では５０メートル走で５秒台をマーク。その俊足と強肩は即戦力と評される。スイングスピードが速く、打球を飛ばす能力にも秀でている。「レギュラーじゃなかった」と高校時代に目立つ活躍はなかったが、大学で頭角を現し、ベストナインや本塁打王、最多盗塁賞を獲得。地道な努力を重ねて、秘めた才能を徐々に花開かせた。

理想のプレーヤーは新庄監督！

　夢は大きい。理想の選手像は、来季からともに戦う新庄監督だ。日米で活躍した指揮官の映像は、日頃から動画でチェックしており「自分も肩の強さには自信があるので、監督のレーザービーム集を見たりしています」と、同じ右投げ右打ちの名プレーヤーと自らの未来を重ね合わせる。「打つだけ守るだけではなく、全部を強みにできる選手になりたい。打席に入れば『嫌だな』って脅威（的な存在）になりたいし、塁に出れば盗塁、守備もスピード感や肩を生かしたい」と、走攻守でスケールの大きなプレーヤーを目指していく。

プロ入りに目を輝かせる若武者　「１軍で多く試合に出る」

　大器晩成型の逸材は、地に足を付けてルーキーイヤーの目標を口にした。「自分自身、まだまだ至らないところが多いと思う。全体的にベースを上げて、１軍で多く試合に出ることを目標にしたい」。松本剛、万波ら好選手揃いの外野陣に、将来性豊かな若武者が加わる。

■プロフィール　宮崎 一樹（みやざき・かずき）２００１年８月３０日、東京都生まれ。右投げ右打ち。走攻守のバランスが揃った大型外野手。遠くへ飛ばす能力が魅力で、スイングスピードも速い。山梨学院大で急成長し、関甲新リーグではベストナインや最多盗塁賞に輝いた。日米野球選手権にも出場。５０メートル５秒台の俊足も武器。身体能力に優れ、俊足と強肩は即戦力。１８４センチ、８４キロ。