ファイターズ
2023/10/05 06:00

【一問一答】伊藤大海のシーズン総括 WBCの経験は「これからの野球人生に生かしていきたい」

一戦一戦、命懸けでマウンドに

 今季の最終登板を終え、出場選手登録を抹消されている日本ハムの伊藤大海投手(26)が、2023年シーズンの戦いを振り返った。開幕前に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、中継ぎとして侍ジャパンの世界一奪還に貢献。チームでは先発ローテーションの柱を担い、24試合に登板して7勝10敗、防御率3・46だった。一問一答は以下の通り。

WBCから始まったシーズン


―開幕前にはWBCがあった。プロ3年目のシーズンを振り返って
「自分の中では、もう何年か前ぐらいの気持ちでいます。今思うと、そこから始まったシーズンだったので、すごく長くは感じたかなと思います」

―世界一を経験して得たことは
「やっぱりあれだけの選手の中に混ざって、世界一を取りに行くっていう戦いをキャンプからずっと続けた。いろんな選手の考えだったり意見を聞きながら、自分自身が高まる空気感もありましたし、今年1年戦う上ですごく重要な時間だったと思う。あの時の気持ちをこれからの野球人生に生かしていきたいなと思います」

体がついてこないという悔しい気持ち

―今季は初勝利まで苦しんだ
「そうですね。何をやってもうまくいかないというか。すごく苦しい時期ではありましたけど。そこをなんとか乗り越えて、1年間投げられたっていうところは良かったのかなと思います」

―8月26日の西武戦では今季初完封勝利を挙げた
「今年に関しては良い時の感覚が2試合、3試合と続いて。またちょっと分からなくなってしまってというのがすごく続いたので、自分自身何かをつかみかけるキッカケを見いだしながらも、しっかりつかみきれないというか。頭で分かっていても、なかなか体がついてこないという悔しい気持ちと、情けないなという思いがありました」

―9月2日のオリックス戦では山本由伸と投げ合い、0ー1で敗れたものの9回1失点と意地を見せた
「本当にいつローテーションから外されてもおかしくない状況の中で、マウンドに上げ続けてもらっていた。本当に一戦一戦、命懸けでマウンドに上がっていました。本当に自分の思うようなプレーができなくても、それでも信じてマウンドに上げてくださった監督、コーチ陣含め、すごい感謝の気持ちを持っていました」

自分の状態を把握できなければ「歯車が狂い始める」

―シーズンの中で、できたことや課題は
「今年1年間すごく感じた部分で、高みを目指すことももちろんそうですし、自分自身がレベルアップを図るのもそうなんですけど、体としっかり自分自身が会話をしながらやっていかないと、中々自分の体の状態が戻ってこないだとか、歯車が狂い始めるというのはすごく身に染みて感じたシーズンだった。休むべきところはしっかり休んで、メリハリはもっと大事にしていかなきゃなっていうのはすごく感じました」

ちょっとしんどかったのは正直ある

ーWBCがある年のシーズンの難しさ
「一度気持ちを上げ切って、コンディション的にも上げ切って、やり切った後にリスタートする難しさはもちろんありましたし、ましてやリリーフからの先発だったので、体がうまくいかない部分もありました。でも、あれだけの経験をさせていただいて、あれだけの景色を見させてもらって、それを言い訳にはずっとしたくなかったので、頑張ってましたけど、ちょっとしんどかったかなってのは正直あります」

ーWBCの経験で生きたことは
「WBCというより1月のダルビッシュさんとの自主トレで、本当にたくさんのことを学ばせていただいたので、それがずっと頭の中にあった。なんとか体現したい、表現したい気持ちはずっと持っていた。かみ合った時にそういうパフォーマンスはできていたので、良いパフォーマンスの再現性、確率をもっともっと来シーズン上げていきたい」

オフは「今年も隠れてやります。選手は僕1人で取り組もうかな」

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