ファイターズ
2021/10/27 15:38

上沢10年分の感謝込めた110球 圧投八回途中0封

 ■日本ハム1ー0西武(26日、札幌ドーム)

  一分の隙さえ、見せなかった。志願して本拠地最終戦の先発を務めた上沢は、西武打線を完璧に封じ込めた。無四球、被安打2で三塁すら踏ませず、7回2/3を無失点。「キャリアで一番のピッチングができて良かった」。10年分の感謝が詰まった110球が、勇退する栗山監督への最後のプレゼントだった。
 重圧をものともしなかった。シーズンフル回転してきたエースは、あふれる感情を胸にしまい、仕事を全うした。八回2死。交代のタイミングで珍しく、栗山監督がマウンドにやってきた。「ここで代えて申し訳ない」と気を使われ、まな弟子は笑顔でうなずいた。
 ベンチに戻った上沢はイニングの合間に、監督と抱擁した。「必ず終わりはくる。ここから先、僕の野球人生でどういう形で返していけるかが大事だと思う。少しでも成長した姿を見せられたら」。試練を乗り越えて大きくなった背番号15はこれからもマウンド上で躍動し、恩師の期待に応え続ける。 

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