ファイターズ
2023/08/20 19:55

上原 逆転の発想でキャリア最長9回無失点「良いボールを投げる必要はない」

九回、気迫のこもった投球を見せる上原(撮影・松本奈央)

■パ・リーグ19回戦 日本ハム0ー1オリックス(8月20日、京セラドーム大阪)

スコアボードに9つの「0」 封じた先頭打者の出塁

 大型左腕が未知の領域に足を踏み入れた。日本ハムの上原健太投手(29)が20日、京セラドームで行われたオリックス戦に先発。キャリア最長の9回を投げ切り、無失点の快投を披露した。打線の援護に恵まれず、勝ち星は得られなかったが「これは大きな経験になりました。これから先につながってくると思います」と手応えを口にし、充実の表情を浮かべた。

 プロ入り後最多の116球をテンポ良く投げ抜いた。被安打はわずか4本、与四球も1つだけ。先頭打者の出塁を1度も許さず、淡々とアウトカウントを重ねた。「先頭打者を出すかどうかで、僕の気持ちもだいぶ変わる。どんな形でも先頭を切れば落ち着くことができるので、何としても抑える意識を持っていました」と好投の要因を挙げた。

野球人生初の〝完投〟 プロ8年目で乗り越えた壁

 アマチュア時代を含めて9イニングを完投した経験は1度もない。登板後は「九回を投げきるまでに何年かかったんですかね」と自虐的なコメントで報道陣の笑いを誘った。これまでの最長は2020年9月17日・ソフトバンク戦の8回⅓。プロ8年目でようやく、高い壁を乗り越えた。
 

八回を無失点に抑え、悪送球をした清宮(左)を笑顔で迎える上原

 

登板前と立ち上がりは〝不調〟 開き直りが奏功

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