芸能文化
2023/08/05 11:00

岩見沢市出身・ユーズが再出発 6月に「Another Story」リリースし、ソロ活動本格化

岩見沢市出身のユーズ(shabell提供)

「1個ずつ丁寧に曲を作っていって届けたい」

 満を持して、再出発する―。現在活動休止中のロックバンド「RAM WIRE」のボーカルを務めていた岩見沢市出身のユーズが、本格的にソロ活動をスタートさせる。6月21日には、2017年に限定配信楽曲としてリリースしたソロシングル「Another Story」をセルフリミックスして配信開始。「1個ずつ丁寧に曲を作っていって届けたい気持ちが一番大きい。ライブとかもやっていけたら」と意欲を見せた。

「このまま店じまいかな」と考えていたところにshabellの社長から声

 閉まりかけていた扉に光が差し込んだ。2016年にRAM WIREは活動休止となった。ユーズはソロ活動を続けていたが、ライブの回数は目に見えて減り、活動自体を縮小。「ここ何年かはライブもしていないし、年齢を重ねてきたのもあって、このまま店じまいかなという気持ちはありました」。しかし、現在所属しているshabellの社長から声が掛かり「こんなありがたいことはない」と、もう一度気持ちを奮い立たせた。1年ほど前から綿密にコミュニケーションを取りながら「Another Story」の配信開始と同時にレーベル「U'SWAX RECORDS」を立ち上げた。

音楽業界に変化「1曲の価値が変わっている」

 時の経過と共に音楽業界の変化を肌で感じている。現在は音楽サブスクリプションサービスでの配信リリースが一般的。一昔前のCD販売の時代からは様変わりした。ユーズは「私が音楽を始めたときはCDの時代だったので、激動の変り方。1曲に対しての価値が変わっているので、1アーティストとしてはきつい面もあります」と正直な思いを吐露。

「飽きられない音楽ばかりに囚われたくないけど」

 音楽消費の方法が変わったことによって、楽曲制作にも変化が生まれている。「CDを買ったら『何回も聴かないともったいない』という気持ちもあったと思う。今はキャッチーだったり、変化がある音楽じゃないと飽きられるかもしれない。そういうところばっかりに囚われたくない気持ちはありますけど、全体的な傾向としてだいぶ変わったと思います」とユーズ。気軽に触れられるようになった一方で、1曲を聴き込むことが少なくなったような印象を受けている。

 ソロ活動を本格化するタイミングとコロナ禍から脱却しつつある時期が重なった。「コロナは本当に人とのつながりを遮断されていた感じがあったので、それはうれしいですね」と笑顔を見せた。そして「本当の意味で早く終息してくれたらいいなと思います」と願いを込めた。

「地元の北海道で(ライブを)やりたい」

 そして、北海道でのライブも目標の一つだ。RAM WIRE時代は、故郷の岩見沢での「JOIN ALIVE」や岩見沢市民会館でのライブも行った。「やっぱり地元の北海道ではやりたいですね」と〝凱旋〟へ思いを馳せた。酸いも甘いも経験したユーズの第2章が幕を開ける。


■プロフィール ユーズ(ゆーず) 2001年に結成したRAM WIREのボーカルを務める。10年にメジャーデビューを果たしたが、16年にグループ活動を休止し、ソロ活動を発表。23年6月21日に「Another Story」を配信リリースし、自身のレーベル「U'SWAX RECORDS」を立ち上げた。

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