■パ・リーグ３回戦　西武６－２日本ハム（４月１６日、エスコンフィールド北海道）

５点を追う九回　集中力切らさず強振　左中間スタンドへ弾丸ライナーがズドン　

　弾丸ライナーで左中間スタンドに突き刺さった。日本ハムの万波中正外野手（２３）が１６日、エスコンフィールド北海道で行われた西武戦の九回に第３号ソロ弾を放った。敗色濃厚の展開でも集中力を切らさず「前の打席で打てなかった憤りがあった。初球から行こうと思った気持ちが、良い結果につながった」と意地を見せた。

指揮官は教え子の背番号を持ち出し　ゴルフボールの弾道に例えて驚きを表現

　５点を追った九回無死。西武で抑えを担う増田の初球、１４２キロを強振すると、一瞬でスタンドまで到達した。ベンチで見守っていた新庄監督は「６６番アイアンぐらいすごい」と教え子の背番号を持ち出しながら、ゴルフボールの弾道に例えて驚きを表現。「二塁打だと思ったんですよ。あ、左中間を抜けていったと思ったら（入った）。すごいパワーをしていますよね」とうなった。

七回のチャンス凡退で火が付き　悔しさ晴らした打球の伸びは本人も想像以上の柵越え

　１点を追う七回１死一、二塁の絶好機では、一邪飛に倒れていた。九回にその悔しさを一振りで晴らした。打球の伸びは万波自身の想像を上回り「（外野の頭を）越えるのは間違いないなと思いましたけど、入るのはちょっと驚きました。力がついてきたと実感するホームランでした」と手応えをつかみ取った。

次の３連戦も「いい準備したい」

　開幕してから本拠地では無安打が続いていた。この一発が新球場での初安打、初本塁打となった。「ずっとエスコンでヒットが出ていなかったので、打ちたいなと思っていた。弾みをつけて次の３連戦に向けていい準備をしたい」。苦手意識を払しょくした規格外スラッガーは、ここからさらに打ちまくる。