■練習試合　日本ハム２ー１３楽天（１２日、沖縄・金武町ベースボールスタジアム）

八回の第１打席で内野安打　記念すべき対外試合初ヒットに「ラッキーでした」

　日本ハムのドラフト１位ルーキー・矢沢宏太投手兼外野手（２２）が１２日、楽天との練習試合に出場。泥臭く対外試合初安打を放つと、直後に初盗塁を記録。二刀流で注目される中、野手として非凡な才能を見せつけた。

　六回に代走で登場し、八回の打席に入った。カットボールに詰まり、バットを折りながらも、しぶとく二塁内野安打。会心の当たりではなかったが、俊足が生きた。試合が終了するまで安打とは知らず「ヒットなんですか？　エラーだと思っていました。ラッキーでした」と、はにかんだ。

積極姿勢で初スチールも記録　「プロでは盗塁をたくさんしたい」

　出塁後はベンチから「いつでも行っていい」と盗塁のサインが出た。１１日の紅白戦よりもスパイク２足分ほど、リードを広げた。何度かタイミングを計り、スタート。「毎回（１球ごとに）チャレンジする中でダメだとなっては止めて。それを繰り返し、行けるなと思って、そのまま行った感じ」と振り返った。

　日体大時代は投球に影響が出ないよう、けがに注意し、頭から帰塁することを避けてきた。ただ、今は違う。「プロでは盗塁をたくさんしたい」と制限をかけずに勝負するつもり。発展途上の大器は、プロの技術や理論を貪欲に吸収し、成長につなげている。