アマスポーツ
2022/12/30 17:00

初陣の旭川実業 全国レベルの実感が収穫 全日本高校女子サッカー

全国デビューとなった旭川実業女子(撮影・工藤友揮)

■全日本高校女子サッカー選手権(30日、兵庫・三木防災公園第2球技場ほか)
▽1回戦 北海道大谷室蘭0-2京都精華
     旭川実業0-5作 陽(岡山)

 1回戦が行われた。北海道から2校が出場し、17回目出場の北海道大谷室蘭は京都精華に0-2、初出場の旭川実業は作陽(岡山)に0-5で敗れ、ともに1回戦敗退となった。

シュート0 ほろ苦デビュー

 旭川実業の全国デビュー戦はほろ苦いものとなった。優勝候補にも挙げられる強豪・作陽を相手に、ほとんどの時間でボールを保持される展開となり、5失点を喫した。シュートも0に抑えられ、力の違いを見せつけられた。

 土岐勝浩監督(61)は「戦前から力の差があるのはわかってはいたが、相手の前めの圧力で、自分たちの普段の形状、心理が保てない状況になってしまったのかな」と脱帽せざるを得なかった。

29本のシュート浴びるも、粘り強くゴール守った

 それでも主将のGK中野美空(3年)を中心とした守備陣は、前後半合わせて29本のシュートを浴びながらも粘り強く戦い続けた。中野は「前半から3失点してしまった。自分たちの中盤でつなぐサッカーがあまりできず、もう少しそれができていれば…。焦って相手のペースに合わせてしまった。後半の4失点目はいらない失点。そこからはできるだけ防ぎたいと思い、強い気持ちでプレーできました」と、最初で最後の選手権を振り返った。

 中野はこの試合を最後に競技から引退する。「今回の試合も3年生だけでは戦えなかった。1、2年生もまた全国大会に続けて出られるように、今回の経験を生かしてがんばってほしいなと思います」とエールを送った。

 初めて全国の舞台で戦えたことは、チームにとって大きな財産となった。土岐監督は「全国を目指すことを言葉では言っていたが、実際にその現実をつかみ取るところで大きな壁があったので、今回はそこを乗り越えることができた。ただ全国に来たら来たで次の壁がまた待っているので、その壁を乗り越えるようなチームにしていかなければならない」とレベルアップを目指す。

 全国レベルの力を実際に肌で感じたことを今後の糧とし、新チームへつなげていく。