高校野球
2021/10/04 15:16

白樺 石上が1失点完投で札第一下す 8強進出

白樺の先発、石上が完投を果たした

 白樺の石上がエースの意地で9回110球を投げ抜いた。八回から左足のふくらはぎがつり始めていたが、「まだいきます」と戸出直樹監督(45)に続投を志願。最後の打者を中飛に打ち取ると、左拳を握って喜びをかみしめた。
 打たせて取る投球で凡打の山を築いた。一回に先制点を許したが「初回なので1点は仕方ない」と気持ちを切り替えてマウンドへ。長い手足から繰り出す130キロ台の直球と3種類の変化球のコンビネーションで的を絞らせず、二回以降は無失点。相手の失策で奪った1点のリードを守り切った。
 十勝支部予選の帯農戦に続く、今秋2度目の完投勝利。同予選から計27回2/3で防御率0・65の快投を続けている。戸出監督は「崩れない精神的な強さが出てきた。野手も石上が投げたら崩れないという信頼ができている」と左腕の成長に目を細めた。
 準々決勝の相手は同じ左腕エースの門別啓人投手(2年)を擁する東海大札幌高。石上は「東海と戦うのを目標にしていた。投げ勝ちたい」と力を込めた。(島山知房)

■クラーク 1年生4番麻原の決勝打で北海撃破

 4番の麻原草太捕手(1年)が決勝打を放った=写真。同点の三回無死二、三塁の好機で、真ん中の直球を左中間にはじき返す2点適時二塁打。打った瞬間に右手ひと差し指を突き上げ、喜びを爆発させた。1年生ながら4番と捕手を任され、準々決勝も攻守での活躍が期待される。麻原は「これからもっと強いチームとあたる。自分たちのできることを精一杯やりたい」と意気込みを口にした。

■北海の3季連続甲子園は絶望的に

 3季連続甲子園出場は絶望的となった。先制を許した直後の二回に追いつくも、投手陣が踏ん張りきれずに三回に3失点。攻撃も3度の走塁死などが響き、流れをつかみきれなかった。主将の井尻琉斗捕手(2年)は「先輩たちは勝つのが当たり前で、負けを知らなかった。自分たちも勝てる感じがあって、それが隙になってしまった。土台づくりに励みたい」と話した。

■札国際情報2年ぶり8強 初回に10得点の猛打

 2年ぶりに8強へ駒を進めた。一回に1番・高根稜真主将(2年)=写真=の中前打から、9安打10得点の猛攻で一気に試合を決めた。これで2試合連続2桁安打&2桁得点。大会直前にエース候補がけがで離脱。高根主将は「本人が一番悔しいと思う」と、サポートに回った仲間に恥ずかしいプレーはできないと意気込む。1999年の初出場以来、22年ぶりの4強入りへ主将が攻守でけん引する。

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