ファイターズ
2022/08/27 23:05

《岩本勉のガン流F論》ノーノー達成のポンセ 速球で押しまくる序盤の投球が効いた

ノーヒットノーランを達成したポンセ

■日本ハム2ー0ソフトバンク(27日、札幌ドーム)

中盤から配球変え強力打線を翻弄

 ポンセを見てきて、1人で投げきる試合はつくると思っていたが、まさかノーヒットノーランとは…。マウンドが外国人好みの札幌ドームで初登板。いきなり投げやすいと感じたのだろう。一回に死球を与えたが、その後はスイスイ。150キロ前後のツーシームは、低めがゴロ、高めは空振り。持ち味がさく裂した。

 立ち上がりは球が強く、押しまくった。中盤からナックルカーブを増やし、序盤に与えた印象を利用した。相手打者は明らかに狙い球を絞りきれず、後手に回っていた。

 大きかったのは、八回の中島の守備だ。二遊間を抜けそうなゴロをアウトにしたが、ダイビングしていたら内野安打になっていた。アシストする気満々。絶対に大記録を成し遂げる―と言わんばかりの好プレーだった。

 26日の試合は今季ワーストと言えるくらいコテンパンにやられていたが、逆に開き直るきっかけになった。打線の援護は木村の適時打と万波のソロ本塁打の2点。ロースコアで試合が進んだからこそ、ポンセはずっとゾーンに入っていられたのかもしれない。

 最後に1つ言いたい。外野での出場機会も増えている古川裕がこの日、本職のリードでポンセを輝かせた。彼が大記録達成を後押しした裏MVPだ!(本紙評論家)

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