ファイターズ
2022/07/05 22:50

万波が2軍で〝出直し弾〟含む3安打 1軍再昇格へ「一から鍛え直す」

待ってました! 三回に決勝2ランをかっ飛ばす万波。1軍復帰に向け、日々状態を上げている(撮影・近藤裕介)

■イースタン 日本ハム2-0ヤクルト(5日、鎌ケ谷)

 復調アピール弾! 日本ハムの万波中正外野手(22)が5日、イースタン・リーグのヤクルト戦(鎌ケ谷)で、決勝2ランを含む3安打2打点と大暴れした。1軍で29打席連続無安打と振るわず、6月30日に2軍降格となってから初の一発。今は一から打撃を見直し、再び晴れ舞台で戦う準備を進めている。

1軍で29打席連続無安打「気持ちは爽やかではなかった」

 モヤモヤを吹き飛ばす豪快アーチが飛び出した。2軍戦に「1番・左翼」で先発した万波が三回1死一塁の第2打席で先制&決勝の1号2ランをマーク。「手応えはかなりありました。鎌ケ谷ですし、まず間違いなく入るかなと。すごく良い結果になった」と表情を緩めた。

 カウント2―1、サインはエンドランだった。外角高めの直球に、体勢を崩しながら食らいついた。「ゴロを打とうと思って、結果的に苦手な高めを上からうまく打てた」。意に反して打球は舞い上がり、バックスクリーン右に突き刺さった。

 心に霧がかかったような苦しい日々だった。6月10日の中日戦で2安打を記録した後、同30日に1軍登録を抹消されるまで、9試合で29打席連続無安打。「チームが勝てない時期が重なって、すごい迷惑かけちゃっているなと感じていた。29打席、本当に長かった。切り替えて前を向いているつもりでも、どこかで引きずっていた。本当に気持ちは爽やかではなかったです」と悔しそうに振り返った。

2軍降格「ごもっとも」鎌ケ谷打撃漬けで迷い断ち切る

 ビッグボスから万波に向けられた「迷いのある人は(1軍に)いらない」という言葉は、メディアを通して目にした。「ごもっともだと思います。本当に迷いが、そのままバッティングとか、いろんなとこに出ちゃってたのかな」。負の思いを早く吹っ切りたい。ただ、「最短で1軍に帰りたいとか、そういう風には考えていない」と鎌ケ谷で徹底的に打撃を修正するつもりだ。

 今は気持ちを切り替え、2軍で過ごす時間をポジティブに捉えている。「1軍では結果を出したいばっかりになって、常に上半身が力んでいる感じと、手の気持ち悪さを感じていた。良いタイミングって言うと、本当におかしいですけど、もう一回1軍に上がれるように、とにかく自信を持ってプレーできるように、一から鍛え直す」と力を込めた。

 目指すのは、昨季から継続して取り組んでいる「無駄を省き、少ない力で飛ばす」打撃だ。この日は本塁打以外にも2安打を放ち、結果を出したが「良くはなってきていますけど、まだまだですね」と気を引き締めた。真夏の鎌ケ谷で泥にまみれ、再び1軍へはい上がってみせる。

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