ファイターズ
2022/06/26 23:00

《岩本勉のガン流F論》投手陣に変化と光 適材適所で本領発揮

6番手で登板した石川直

■日本ハム3-2ソフトバンク(26日、ペイペイドーム)

 投手陣の見通しは明るい。そう思わせる内容だった。まずは先発のポンセ。過去2度の先発機会では結果を残せていなかった。本人も、これから日本でやっていけるかどうか、答えを示さなければと思っていただろう。そのプレッシャーの中、見事な投球を見せてくれた。

 仕留めにいく際の身のこなしは力強く、投球のメリハリは巧みだった。次回以降、相手との駆け引きの中で打者をどう料理し、勝利へのレールを敷くのか楽しみだ。

 リリーフ陣の起用法にも変化が見られた。九回2死でデスパイネに鈴木をぶつけるなど、順番ではなく適材適所でマウンドへ送った。「漫然と1イニング」ではない。目の前の打者をどう封じるか、ベンチは求めている。目的を明確に描かせた上で登板させている。

 リリーバー自身も自分の特長を生かしたアウトの取り方をより意識し、自分のストロングポイントに収穫を感じたのではないか。投手陣に自信を植え付けた一端にマスクをかぶった石川亮の存在もあった。随所で身をていしてワンバウンド投球を処理、暴投を阻止した。投手に安心とゆとりをもたらした。

 また一つ、成長につながる壁を乗り越え、新たな景色を見ることができた選手は多かったはずだ。(本紙評論家)

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