ファイターズ
2022/04/17 23:15

ビッグボス予言的中!「ここで打ったら超おいしい」万波弾で1本勝ち

延長十回に値千金の3号ソロを放った万波、お立ち台では〝予言者〟のビッグボスポーズを披露した(撮影・松本奈央)

■日本ハム1-0ロッテ(17日、ZOZOマリンスタジアム)

 日本ハムが劇的勝利で今季初のカード勝ち越しを飾った。17日に敵地でロッテと対戦し、1―0で勝利。延長十回に万波中正外野手(22)が3号ソロをぶっ放した。前回登板で完全試合を達成したロッテの佐々木朗希投手(20)に8回パーフェクト投球を許し、九回までは無安打だったが、お祭り男の一振りで白星をもぎ取った。投げては、先発し7回無失点の上沢直之投手(28)ら4投手で完封リレー。3番手で登板した北山亘基投手(23)がリーグトップタイの3勝目を挙げた。

「やっべーな」朗希に8回完全食らうも延長十回ドラマ

 完全試合ムードから一転、劇的な結末が待っていた。佐々木朗、益田の前に無安打に封じられて迎えた0―0の延長十回。途中出場したビッグボスチルドレンの万波が、ノーヒットノーランを阻止するでっかい仕事をやってのけた。

 フルカウントから相手3番手の西野が投じた低めのフォークボールに食らいついた。「もう越えてくれっていう感じで、まさか入るとは思わなかった」と無我夢中でダイヤモンドを一周。バックスクリーン右ギリギリに飛び込む値千金の先制弾となった。

 試合の均衡を破る一発に新庄ビッグボスはベンチを飛び出し、両手を掲げて大はしゃぎ。チームメートから手荒い祝福を受けたヒーローは「ちょっとテンション上がりすぎて言葉にならないです。何としても塁に出るというのが一番でしたけど、正直ここでホームランを打ったら超おいしいなと思った」と興奮を抑えきれなかった。

 史上初の2試合連続完全試合達成に期待がかかった相手先発の佐々木朗に、八回まで1人の走者も出せず、14三振と圧倒された。万波は七回1死から代打で登場し、3球三振。「やっべーなと思って、フォークめっちゃ落ちるし、真っすぐ差されるし、本当にすごい投手」と脱帽したが、次の打席で最高の結果を残した。

新庄監督ドヤ顔「バックスクリーンにホームラン、林ヘッドに言ってた」

 新庄ビッグボスの予言がほぼ的中した。試合後「俺、ヘッドコーチに言っていたから。これバックスクリーンのホームランで1点入るぞって」とドヤ顔。林ヘッドコーチからは「バックスクリーンじゃなかったです。バックスクリーン右でした」と突っ込まれたというが「一緒やろって。あそこで打つんだから、そりゃすごいでしょ」とご満悦だった。

 佐々木朗に完全投球を許したものの1安打勝利を収め、チームは今季初のカード勝ち越し。5位・西武に1ゲーム差に迫り、いよいよ上昇ムードが漂ってきた。

 「すごい大きい1勝だと思います。こういう勝ちを積み重ねていければいい」と万波がチームの思いを代弁した。ビッグボス率いる新生ファイターズの反撃はここからだ。

■データBOX

 日本ハムの1安打勝利は、1―0で勝った2015年7月10日の西武戦(札幌ドーム)以来となる。当時は、八回に先頭の近藤が中越え二塁打で出塁、犠打で1死三塁となり、岡(現ロッテ)がスクイズを決めた。投げては先発の大谷(現大リーグ・エンゼルス)が8回3安打無失点。九回は増井(現オリックス)が締めた。

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