ファイターズ
2022/03/06 14:03

ドラ3水野 奇策エンドラン成功

八回1死二、三塁の好機に水野が三塁強襲の2点適時打を放つ(撮影・松本奈央)

 常識にとらわれない新庄監督の“奇策”を、即戦力ルーキーが成功させた。

 1点リードの八回。1死二、三塁で、打席にはこの日「3番・遊撃」で本拠地初先発したドラ3・水野。初球の指示は、まさかのヒットエンドランだった。「ちょっと自分を疑いました」と驚きつつも、外角ぎりぎりのスライダーに食らいつき、三塁を強襲する2点適時打を放った。

 空振りすれば、三塁走者が三本間に挟まれ、流れが一変する場面。セオリーにはないサインだが、春季キャンプを1軍で完走し、ビッグボス流を体感してきた水野は「何かは出る」と予想していた。

 「スクイズを考えた。バントよりはバットを出す方が得意。エンドランは来た球を全部振っていいので、ありがたいサイン」。心の準備と持ち前のポジティブシンキングで、指揮官の期待に応えた。

 一回の第1打席では、日本を代表する右腕・菅野と対戦。「打てなくて当たり前ぐらいの気持ちで行けたのが逆に良かった」と右翼線へ二塁打をマークし、「ずっとテレビで見ていた人。ヒットを打てるなんて信じられない。すごく自信になりました」と喜んだ。

 2安打に加え、遊撃の守備でも好プレーを連発。目標の開幕スタメンが、徐々に現実味を帯び始めている。

■有薗 菅野から左前打

 超一流が相手でも気後れしなかった。一回の本拠地初打席で、セ・リーグを代表する投手の菅野と対戦。カウント1―2から外寄り148キロ直球を振り抜き、左前にはじき返した。大器の片鱗を見せたドラフト2位ルーキーは「完璧ではないですけど、最後まで振り切って結果が出て良かったです」と声を弾ませていた。(札幌ドーム)

浅間 好走塁で決勝点

 好走塁で決勝点をもぎ取った。五回1死から、バットを折りながらも左翼左への二塁打で出塁。続く細川の右飛に対して「体が勝手に、いけると判断した」と積極的にタッチアップ。送球が三塁塁審の足に当たって転がる間に、一気に生還した。七回にも右前打を放ち「(自分の)状態がひどかったので、流れが変わってくれたのかな」と笑顔を見せた。(札幌ドーム)

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