ファイターズ
2022/02/24 14:36

宮西塾で名捕手育成 育成2位速水にあうんの呼吸説いた

投球後、速水(左)は宮西(右)に駆け寄り言葉を交わす。中央は山田バッテリーコーチ

 ビッグボスの要望に応えます! 中継ぎエースの日本ハム・宮西尚生投手(36)が23日、ブルペンで即席講義を開いた。新庄剛志監督(50)たっての希望で、育成ドラフト2位の速水隆成捕手(24)相手に投球練習を行い、金言を送った。先発予定だった中日との練習試合(名護)は雨天中止となり、初実戦は27日の広島とのオープン戦(名護)になる見通し。真っさらなマウンドに上がる可能性もあり「準備はしたい」と意気込んだ。

 「先発・宮西」は雨で流れたが、ビッグボスの要望で“宮西塾”が開講された。

 ブルペン投球中の宮西に、新庄監督が「速水はバッティングがいい。キャッチャーを何とか育てたいから育ててくれ」と耳打ち。受ける捕手がルーキーの速水に代わり、14年連続50試合登板を誇る鉄腕サウスポーの講義が始まった。

 打者を立たせ、カウントを設定した実戦に近い投球で「どういう球を投げてほしいか、伝えるしぐさや構えをはっきり表して構えた方がいい」と細かく助言。投球後には口で「厳しく!」などと要求してきた速水に対し、「試合ではジェスチャーや構える位置で投手と意思疎通しないとアカン。投手全員の性格であったり、良いところを引き出せるようにコミュニケーションを取りなさい」と声を掛けた。

 シーズン開幕後のオープナー起用を想定し、先発する予定だったこの日の中日戦は雨天中止。今季初実戦は27日の広島戦に持ち越しとなったが、「開幕までに5試合、放れればいいと思う」。新庄監督からは「先発するよ」と伝えられており、「(27日は先発の)可能性もあるし、どこのイニングで投げるか分からない」と覚悟している。

 プロ1年目の2008年から中継ぎ一筋で、先発は13年に調整の一環で2軍戦で投げた1度だけ。「学生の時から立ち上がりがめちゃくちゃ悪いピッチャー。ホワーッとしたまま(マウンドに)立ちそうで、そこだけは注意せなアカンかな」

 宮西が真っさらなマウンドに立つ機会はあるのか―。ビッグボス流のサプライズに、対応する準備はできている。

速水 貴重な経験に決意新た

 育成2位捕手の速水が、〝宮西先生〟に弟子入りした。この日は出場予定だった中日戦が雨天中止になり、1軍の全体練習に参加。ブルペンで通算784試合登板を誇るレジェンド左腕の投球を受け、「緊張した。今まで見たことがない勢いのスライダーだった」と貴重な経験を積んだ。

 練習後には宮西から「ミスは絶対あるし、自分も若いころはいっぱいミスをしてきた。恐れずに思い切ってやれ」と金言を授かった。豪快な打撃が持ち味のルーキーは「育成という立場なので、ミスせずにアピールしないといけない、と思っていた。これからはミスを恐れずに思い切ってプレーしようと思う」と決意を新たにした。

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