ファイターズ
2022/02/22 14:49

《名護キャンプ》上沢“監督” 先発、オレ実現 26日オープン戦

個人練習の時間にブルペンで投げ終え、笑顔を見せる上沢。26日は超異例の“二刀流”に挑む(撮影・松本奈央)

 監督だけど投げます! 日本ハムの上沢直之投手(28)が、ビッグボス・新庄剛志監督(50)から指揮を任されている26日のオープン戦(VS DeNA、名護)で先発することが決まった。これが今季初の実戦登板で、1イニングを予定している。春季キャンプは新型コロナウイルスの陽性判定を受けた影響で2軍スタートとなったが、21日から沖縄・名護の1軍に合流。昨季12勝を挙げたエースは、シーズン開幕に問題なく間に合う見込みだ。

二刀流で今季初実戦

 超異例の“二刀流”誕生だ。26日のDeNA戦で、上沢が先発投手兼監督になる。オーダー決めなど指揮官としての仕事をこなしつつ、1イニングのみマウンドに上がる予定だ。

 ビッグボスが昨年12月にSNSで「オープン戦 初戦の試合を上沢監督でオーダーを組んでもらい戦ってもらいます」と投稿したことが始まりだった。右腕もインスタグラムのダイレクトメッセージで連絡をもらい、1日限りの監督就任が決定。そこに、今季初登板がピタリと重なった。

 “上沢監督”は「僕がやられて嫌なことを試合でできるような先発メンバーにしたい。打順はいろいろ考えていますよ」と、順調に準備を進めてきた。一方で、“上沢投手”は出遅れた。1月30日に新型コロナの陽性判定を受け、2月9日にようやくキャンプイン。「2・26」の初実戦は、昨季より10日遅れだ。

 それでも、昨季12勝のエース右腕は頼もしい。「ちょっと遅いけど、キャンプが終わる前に一回、1イニング投げておけば全然大丈夫」。21日からは1軍に合流し、全体練習後に2日連続となるブルペン入り。下半身の使い方などを確認しながら約20球、精力的に汗を流した。

 武田投手コーチは久々となる実戦を考慮し、短いイニングで感触を確かめてから徐々に回数を増やしていく方針を示した。「コロナの影響は全くないと報告をもらった。最終的に100球、7イニング投げられるように」と、段階を経て開幕へと進んでいく。

 この日に名護を訪れた元西武の松坂大輔氏からは「開幕は大丈夫なんでしょ。しっかり合わせていけるように頑張って。見てるよ」と激励された。今季開幕戦まで残り約1カ月。開幕投手の筆頭候補は、「言われたら投げますし、言われなかったら投げなくても。(準備は)もちろんします」と、2年連続の大役も無欲を貫いた。

 まずは2022年最初の登板で快投を披露し、采配でも“監督”の威厳を見せつける。(近藤裕介)

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