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2026/09/07 17:00 NEW

【ライブレポート】タイトル未定 5人で紡いだ「KAKAR」 583日目に示した現在地【写真全64カット】

単独ホールツアー「KAKAR」のファイナル公演を迎えたタイトル未定=撮影・小田岳史

■8月31日、札幌・カナモトホール

単独ホールツアー・ファイナル

 2026年、夏の終わり。5人で紡いできた物語が、一つの節目にたどり着いた―。北海道発のアイドルグループ・タイトル未定が、単独ホールツアー「KAKAR」のファイナル公演を迎えた。昨年1月25日に行われた新体制デビューライブから、583日が経過した。「前人未踏」ツアー以来4年ぶりとなる単独ツアー。最後の舞台は、道内で過去最大キャパとなるカナモトホールだ。結成当初、単独公演の観客が6人だったタイトル未定は、ここまで歩みを進めてきた。

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■「KAKAR」北海道公演セットリスト

 1 青春群像
 2 戴冠
 3 栞
 4 蜃気楼
 5 翼
 6 最適解
 7 群青
 8 空
 9 溺れる
10 にたものどうし
11 道標
12 生きてれば
13 プラトニック
14 明日も私は私だし
15 泡沫
16 夏のオレンジ
17 プラネタリウム
18 灯火
19 壊せ
20 水流
21 鼓動


5人の思いを乗せて青春群像で開幕

 「♪星が瞬いてる 煌めいてる―」

 阿部葉菜の伸びやかな歌声から始まる「青春群像」で、ファイナル公演が幕開け。悩みながら、もがきながら進んできたタイトル未定の〝今〟を示す―。スタートから5人の強い意志が、歌声に乗っていた。

 ライブ開始直前の18時56分。Xのグループ公式アカウントから、チケット完売を伝える文章が投稿されていた。まさに、メンバーの悲願を達成した瞬間だった。1400人の観客で埋まった会場に、6曲目の「最適解」が響いた。ステージ上でスポットライトを浴びる5人のアイドルのお姉さん。その輝きは、格別なものだった。

TIFで味わった悔しさと、葛藤と

 この夏は悔しい思いもしていた。TIF(TOKYO IDOL FESTIVAL)のメインステージに立つことができなかった。メインステージ争奪ライブを勝ち取ったのは、奇しくも4年前の「前人未踏」ツアーが終わった直後だった。ここをきっかけに一気に知名度は上昇。その後も、メインステージに立ち続けてきた冨樫優花、阿部、谷乃愛の3人には、堪える出来事だった。TIFのタイムテーブルが発表された時、3人は率直な思いを言葉にしていた。

冨 樫「すごい悔しくて。だからこそではないけど、どのステージでも今できる100%以上のパフォーマンスを見せたい。メインステージに立ってるグループさんと変わらないぐらいの、何でタイトル未定がメインステージじゃないんだって思わせるぐらいの熱量でパフォーマンスできたらいいなって思います」

阿 部「(メインステージは)全てを懸けてチームでたどり着いた場所だったから、それが途切れさせてしまったっていうのが、申し訳ない気持ちもあるし、悔しいし。でも、悔しいって口にしちゃうと、より悔しくなる気がするから、あまり言いたくなかった気持ちもあるし、いろんな感情でした。メインはメインだし、そこに懸けてやってきたわけだから、そこにはこだわっていたいです」

  「めちゃくちゃ悔しくて、個人的にはグループとして一番悔しい出来事。ステージは関係ないと思う方もいると思うんですけど、やっぱり大事にしてきたものだったので、すっごい悔しいです。タイトル未定いいぞと思ってもらえるように、またメインステージに呼んでいただけるようにできたらいいなと思ってます。死に物狂いで頑張ります」

 また、新加入の2人も人知れずに葛藤と向き合ってきた。多田萌加は加入以降、先に活動していたメンバーに追いつくことに必死だった。「ここが失敗しちゃうから、次は失敗しないように」と、なかなか自分以外に矢印を向けることができずにいた。そういった中で、2月に行われた対バンライブでカナモトホールに立ってみると、大きな不安が押し寄せて涙を流した。

 山下彩耶も、自ら蓋をしていたことがある。新体制デビューライブだ。ライブが終わった直後、確認のためにライブ映像を一度は見返したが、自分の実力不足を痛感。それ以降は「どんな感じだったかなって見るのが怖かった」と、その映像と向き合うことはなかった。

 そんな自分たちを見つめ直すには、格好の夏だった。MITEI BAND SET LIVE、アコースティックでのコラボライブ、そしてTIF。特色の違う大きなライブが続いたことで、それぞれがパフォーマンスを磨くには、これ以上ないチャンスだった。

 このツアーを通して、多田も山下も自信を付けた。多田はこの日、隣のメンバーにも視線を送りながら、5人の一部としてステージに立っていた。ファイナル公演を迎える前に、覚悟を決めて新体制デビューライブの映像を見直した山下も、堂々としたパフォーマンスを披露。9曲目、5人が「溺れる」で見せた太い〝幹〟は、簡単には折れそうになかった。もう負けない。

絆を深め、表現力を増した5人の束

 メンバーの絆はこの1年半でより強くなっていた。特にツアーが始まってからは、パフォーマンスについてのコミュニケーションを取ることが多くなり、自ずと表現力は磨かれていった。もう1人じゃない。束になった5人の織りなす「にたものどうし」。その歌声は、広いホールを優しく包み込んだ。

 これまでのメンバーの移り変わりがあって、今がある。11曲目には「道標」を持ってきた。メンバーも、スタッフも、ファンも、皆がタイトル未定チームとして、夢の続きを追っていく。

 サプライズで、山崎あおいが制作した新曲「プラトニック」を披露。シティポップの香りをまとった軽快なサウンドに、メンバーの歌声も弾んだ。そして「プラネタリウム」で大人の色香を漂わせた後には、阿部が代表して、今の思いを伝えた。

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これからも一緒に歩んでいくために 訴えかけた等身大の思い

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