冬季スポーツ
2022/01/28 14:29

湯浅現役引退アルペンスキー男子回転で冬季五輪3大会出場

現役引退を表明した湯浅(中央)。会見後、花束を手渡される(撮影・玉田順一)

 アルペンスキー男子回転で冬季五輪3大会出場の湯浅直樹(38)=シーハイルアカデミー、道東海大出=が27日、東京都内で記者会見し、現役引退を表明した。近年の相次ぐ負傷で「滑りが限界に達した」と理由を明かす一方、「心からやりきったと言える」とすっきりとした表情で語った。

「心残りではあるが、全力で戦った」

 数々の功績を残した。大学4年時の2006年に五輪初出場。トリノ大会で7位入賞した。14年のソチと18年の平昌大会は滑走中に途中棄権したが、日の丸を背負った。この世界で五輪より価値が高いとされるW杯では12年に自己最高の3位となり、男女通じて日本人5人目となる表彰台に立った。
 ただ、9歳で掲げた「世界一になる」という目標は果たせなかった。来月に開幕する北京大会の出場も逃した。「心残りではあるが、それでも全力で戦ったと胸を張れる」と誇った。
 4月まで大会に出場し、その後は若手の育成に携わっていきたい考えでいる。「最近、国内レースに出ることが増え、多くの若手がどうすれば速くなれるか聞いてくれる。みんな困っているんだなと思い、それに応えるのが大事だと気づいた。経験、技術を伝えたい」と語った。
 誰よりもスキー界の発展、後輩たちの成長を願っている。「(スキー界に)恩返しをするべきだと思う。世界のトップを目指す選手の力になれれば」と言い切った。

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