北海が2年ぶりVに王手 新エース増谷が値千金の決勝弾【全国高校選手権北海道大会】
後半34分、ゴールを決め、ガッツポーズで駆け出す北海のFW増谷(左から2人目)=撮影・北波智史
■全国高校サッカー選手権北海道大会(10月27日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
▽準決勝 札幌光星0-1北海
今夏の全道高校サッカー準Vの北海が、新エースの値千金弾で2年ぶりの決勝進出をたぐり寄せた。0-0で迎えた後半34分、左サイドからペナルティーエリアへのクロスを、今大会から背番号10を背負うFW増谷拓海(3年)がゴールに背を向け、相手DFを2人背負いながら振り向きざまにゴール右へ叩きこんだ。11月9日の決勝では、公式戦3連敗中の昨年王者・札幌大谷にリベンジマッチを挑む。
振り向きざまゴール右へ決勝ゴール
2年時から北海の2トップを任される増谷が、今大会初ゴールでチームを救った。波状攻撃からのクロスが足元に入りすぎたが「ここで打つしかない。ぱっと見て、コースがちょっとあった」。ボールを打てる位置に少しだけずらし、身長183センチのフィジカルを生かして、相手DF2人をものともせず蹴散らした。
後半34分、ゴールを決める北海のFW増谷(右から2人目)
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夏は背番号9だったが、島谷制勝監督(56)が期待を込めて今大会エースナンバーを託した。ところが全道大会では準々決勝まで2試合ノーゴールが続いていた。
期待込めた指揮官 果たして試合後の評価は
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「ずっと入っていなかったので、まだ足りない」。エースに求める要求は高いが「去年から2トップの一角だったので、当然引っ張らないとダメだろうし、軸になってくれないと困るんですけど。それが2回戦、3回戦と全然ダメで、だらしないプレーが多かったが、きょうは野沢がダメな分、増谷よく気が利いてくれた」と、目を細めた。
決勝戦の札幌大谷には中学時代の盟友が
全国大会出場を懸けた最終決戦で、元チームメートとの対戦が実現する。札幌大谷のFW遠藤煌太(3年)とMF中村哲爾(3年)は、中学時代にプレーした釧路SCのチームメート。なかでも2トップを組んでいた遠藤は、準決勝で先制点を決めた。「本当にずっと仲良くて、一緒に遊んでいたので、負けたくない気持ちはあります。プリンスリーグ、選手権もそうですけど、インターハイとか、去年も遠藤くん出ていたし、そういう時から掲示板に『遠藤』ってあると負けていられない気持ちはあったので、決勝で遠藤よりも絶対決めてやりたい」と意気込む。
後半34分、ゴールを決め、喜ぶ北海のFW増谷(左)
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決勝戦の札幌大谷には、春季札幌支部予選で勝利したが、その後はプリンスリーグ2試合と全道高校サッカーの決勝で敗れ1勝3敗。「1年生の時から対戦していて、いつもやられてきた。ずっとやられていた相手なので、この選手権の決勝で、絶対一発決めてやりたい。チームのために全員が走って、本当に『ひと刺し』っていうか、ワンチャンスをものにできたら」。ライバルを倒して、2年ぶりのタイトルを奪還する。