生田目翼 ハプニングに動じず2回パーフェクト 「必要だと思ってもらわないと」
六回を無失点に抑え、ガッツポーズを見せる生田目=撮影・岩崎勝
■パ・リーグ16回戦 ソフトバンク5-4日本ハム(7月31日、エスコンフィールド北海道)
2番手登板で強力打線を手玉
日本ハムの生田目翼投手(30)が六回から2番手で登板。2回を投げて2つの三振を奪い、1人の走者も許さないパーフェクトリリーフを披露した。
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文字通りの〝水入り〟に苦笑い
先発・達の後を受けてマウンドに上がった六回の直前、予期せぬアクシデントが襲った。
グラウンドの地面に設置されているスプリンクラーが、制御システムの誤作動によって突如、散水を始め、試合が中断してしまった。思いがけない〝水入り〟に「マジかよ」と苦笑いしつつも、その脳裏には過去の経験がよぎっていた。
六回の直前、スプリンクラーが作動し、散水が始まった=撮影・小田岳史
アクシデントには慣れっこ!?
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「一回、楽天戦の時にもあったんですよ、花火の後の煙みたいなやつで」。4月10日、敵地での楽天戦。楽天のラッキー7の際、演出で使用された花火の煙がグラウンド上に立ちこめてしまい、視界不良のため、試合が一時中断した。くしくも、その時もマウンド上で投球練習を行っていたのが、登板直前の生田目だった。
「『今年はこういうのあるな』と思いながら、集中は切らさないようにと思っていました」。その結果が、ソフトバンク打線を相手に2回パーフェクト。多少のことでは動じないメンタルの強さを、好投によって証明した。

ハイパフォーマンスにつながるチーム内競争
今カード1戦目となった29日、4点ビハインドの場面で九回のマウンドに登場。生田目にとっては実に18日ぶりの登板だった。シーズンオフや負傷離脱を除くと、野球人生でもほとんど経験したことがないという大きく開いた登板間隔だった。
「難しいですけど」とその胸中を口にしつつも、「気持ちを切らしたら、下にも良いピッチャーがたくさんいるので。プレッシャーもかかりますけど、必要だと思ってもらわないと、1軍に入れない。なんとか結果を残したいなと思っています」。気持ちを前面に押し出し、1イニングを「0」に抑えた。
次の登板に生かす反省
だが、「(失点)0は良かったんですけど、やっぱりフォアボールを出したところが印象的にも良くないし、自分的にも良いとは思っていない。そこをちゃんと3人で締められたらよかったです」ときっぱり。無失点リリーフという結果以上に、四球を与えたことへの反省点を口にした。
その投球内容へのこだわりが、中1日での登板となったこの日の完全投球に結びついた。「気持ち的にも前よりも不安なく投げられていますし、ちゃんとインコースも攻められている。今回は良かったと思います」
七回1死、ソフトバンク・柳町から三振を奪い、ほえる生田目
狙うは勝ちパターンの座
昨季は開幕からシーズン終了まで1軍で完走。43試合に登板し、ブルペン陣を支えた。だが、今季は約2カ月の負傷離脱の影響もあって、ここまでの登板数は14。直近4試合での登板は、いずれもビハインドの場面だ。
「(この日は)2イニングを任せていただいたので、そこから信頼を取り戻していけたら。まだ(斎藤)友貴哉に場所を取られているので、そこをひっくり返さないといけないですね」。勝ちパターンの座を奪い取ることを目指し、その右腕を振り続けていく。
七回2死、ソフトバンク・近藤を二ゴロに打ち取り、ほえる生田目