冬季スポーツ
2022/01/04 15:01

渡部 スノボー&スケボー二刀流で夏冬五輪ゴン攻め!「いつかは両方で」

今季からW杯に参戦する渡部。将来の目標は夏冬二刀流での五輪出場だ

 ココナに続くぞ! 昨年3月にロシアで行われたスノーボード世界ジュニア選手権の男子スロープスタイル(SS)で初優勝した渡部陸斗(ムラサキスポーツ北海道、青森山田札幌高1年)が今季からW杯に初参戦。1月9日に初戦を迎える。夏場はスケートボードに励み、東京五輪の女子パークで銀メダルを獲得した開心那(13、苫小牧在住)とは練習仲間だ。伸び盛りの16歳は夏冬二刀流での五輪出場を目指している。

幼なじみ心那の活躍刺激に

 若干16歳のプロボーダー、渡部が世界最高峰の舞台でデビューを飾る。昨年4月に左肩を手術した影響で出遅れたが、今月9日に米国で行われるW杯第3戦(SSは2戦目)に満を持して出場する。「楽しみ。今は滑りたくて仕方ない」。昨年12月下旬に渡米し、万全を期してきた。
 昨夏、幼い頃から一緒にスケートボードを滑っていた開が東京五輪で銀メダルを獲得した。渡部は宮城で行われていた日本代表の合宿中で、テレビ観戦した。大きな刺激となったのは当然だ。まだ左肩のリハビリ中だったが、コーチらに「(W杯)1戦目から出る」と直訴したほどだ。
 渡部は「めっちゃ近い存在だったのに急に五輪が決まってメダルも取って。でも関係は変わらない」。10月には開の練習相手として10日間ほど、一緒に滑ったという。
 夢は夏冬二刀流での五輪出場だ。男子スノーボード・ハーフパイプの平野歩夢(23)が2014年ソチ、18年平昌の両五輪で銀メダルを獲得。スケートボード・男子パークで東京五輪にも出場した。
 渡部も平野と同様に高さのあるエアが武器だ。「いつかは両方で出たいけど、自分はけがが多いので両方やったら治る期間がない。今はスノーボードで」。まずは“一本の刀”を極めることに集中する。
 新技も準備した。空中で4回転半する大技「スイッチバック1620」で勝負をかける。「練習ではできている。あとは雪の上で着地できるかどうか。ココナに続きたい!」。W杯で上位に食い込み、さらなる飛躍へ弾みをつける。

■プロフィール

渡部 陸斗(わたなべ・りくと) 2005年12月8日、古平生まれ。兄・啓斗さんの影響で6歳の時に競技を始める。古平小3年時に日本スノーボード協会(JSBA)が主催する全日本選手権SSジュニア男子で2位。19年3月、同選手権一般男子でSSとビッグエアの2冠。同年プロ資格を取得。昨年3月、世界ジュニア選手権SS優勝。スタンスはレギュラー。163センチ、69キロ。家族は両親と兄、弟。

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