高校野球
2025/05/29 20:05

北海が東海大札幌高に昨秋のリベンジ スクランブル出場の新谷が三回に千金タイムリー【春季全道大会】

三回に代打で3点目の適時打を放ち、ガッツポーズする北海・新谷=撮影・西川薫

■春季全道高校野球(5月29日、札幌円山)
▽準々決勝 東海大札幌2-3北海

昨秋準優勝の北海が接戦制す

 昨秋の全道決勝と同カードとなった注目の一戦は、準優勝に終わった北海が、3-2で東海大札幌高に競り勝った。二回の守備で、主将の佐藤瞭磨右翼手(3年)が捕球時に右肩を負傷して交代。さらに、正捕手の長南凛汰郎(2年)が右肩の異常を訴え、三回に2-1と逆転した直後の2死二塁、代打の新谷悠太捕手(3年)が打席に立つと、三塁線を破る適時二塁打で追加点を奪い、最終的にこの1点が勝敗を分けた。これで60年ぶりの3連覇へあと2勝。休養日を挟んだ31日の準決勝で、昨夏の北大会王者の白樺と対戦する。

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 試合開始時はブルペンにいた新谷が、思いがけない形で巡ってきた今季初出場のチャンスに最高の結果で応えた。「やっと自分の出番が来たか、待ってた」と打席に向かうと、1-2の4球目、真ん中低めのカーブをフルスイング。「引っかけたかなと思ったんですけど、うまくいいバウンドで抜けてくれた」。二塁塁上では、思わずガッツポーズが飛び出した。

「強肩と強気のリード」が持ち味

 四回からは持ち味の「強肩と強気のリード」でマスクをかぶった。「東海さんは初球からどんどん振ってくるので、入りが甘くならないように気を付けて配球しました」。先発した2年生エース・小野悠真投手の公式戦最長イニングをもり立て、最後は〝左キラー〟浅水結翔(3年)の好救援をリードした。

 新チーム発足時は、正捕手の最有力候補だった。中学硬式の札幌東リトルシニアでは投手と三塁手の経験しかなかったが、1年時の10月、吉井天星遊撃手(3年)ともう一人が捕手候補になり、最終的に肩の強さを買われて、新谷が正式に捕手へ転向した。

四回からマスクをかぶった北海・新谷(右)

 

左足首にはまだボルトが

 昨春のセンバツ甲子園では控え捕手でベンチ入り。新チーム発足時の練習試合では主に新谷がマスクをかぶっていたが、8月上旬、左足に異変が起きた。「足に違和感があって、でもずっとやってた」。次第に痛みを我慢できなくなり、病院での診断結果は「舟状骨骨折」。9月に手術に踏み切り、秋の全道には背番号15でベンチ入り。1回戦に途中出場し公式戦デビューしたが、再び痛みがぶり返し、全体練習合流は今年3月までかかった。まだ足首にボルトが埋まっているが、プレーに支障はない。

札幌東リトルシニアの盟友が相手チームに5人

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