西野奨太が21歳初陣へ闘志 「後れを取っているので…」描いた未来と現在地は
21歳最初のゲームとなる仙台戦へ向けて調整したDF西野=撮影・宮西雄太郎
■5月29日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌は29日、札幌市内で第18節・仙台戦(31日、Qスタ)へ向けて全体練習を行った。前日が誕生日だったDF西野奨太は「上位との試合は毎回、良くない試合が続いている。絶対に勝ちたい」と21歳最初のゲームへ気合十分。レギュラーの座を確立しつつある背番号47は、価値ある白星を自らに贈るつもりだ。
良くなかった次の試合こそ、今後の自分に重要
苦い経験を成長の糧にする。前節の鳥栖戦は前半に2失点。数的不利で迎えた後半に見せ場をつくるも、アディショナルタイムに1点を返すのが精一杯だった。完敗を喫した一戦を振り返り「ふがいないプレーばかりだったけど、切り替えてやるしかない。良くなかった次の試合こそ、今後の自分のキャリアにとって重要になる。試合内容が悪い中でも結果を残せる選手にならないといけない」と表情を引き締めた。

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2021年にクラブ史上最年少でリーグ戦デビューを果たした西野は、育成型期限付き移籍などを経験しながら順調にプロサッカー選手としてのキャリを積んできた。対人戦の強さに優れた戦術眼を併せ持つ若き才能はチームに欠かせない存在となったが、本人が描く未来予想図はもっと壮大だ。
「同世代には海外へ行っている選手もいっぱいいる」
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「17歳でこの世界に来て4年が経つけど、描いたものとは全く違う。試合に出られない期間が長すぎました。同世代には海外へ行っている選手もいっぱいいるし、そういったところにいることが目標だったので、もっと早く試合に出たかった。現実は上手くいかなくて紆余曲折があったけど、ここからが大事。後れを取っているので、これからバーッと成長の角度を上げて追い越せるように頑張りたい」
胸に秘めるプライドが、その体を突き動かす。クラブは今夏、CBとFWの補強をする方針。そんな周囲の声に触れるたび、闘争心はふつふつと湧き上がる。「今のメンバーでなかなか勝ててないので、競争が生まれるのは当然のこと。自分のポジションが補強されるのはプロとして悔しいけど、その気持ちを晴らせるのはピッチだけだと思っています」。競争が熱を帯びるほど、チームの総力はアップする。熾烈なポジション争いを制することが、明るい未来につながっていく。
調整するDF西野(中央)
本格的なお祝いは、仙台戦明けのオフに
前日28日は、公私ともに仲の良い馬場らと食事へ出かけて英気を養った。大事な試合を控える選手たちは、あえて盛大な誕生日会を催さず、静かに記念日を祝ったという。「本格的な誕生日会は(仙台戦明けの)オフにやります。(3、4月が誕生日だった)克幸や宏武の分も含めて、お互いのプレゼントを買いに行こうと思っています。勝ってから祝いたい」。パーティーを彩る勝ち点3を目指して、杜の都で躍動する。
笑顔をみせるDF西野(中央)